BoxとAmazon Web Services(以下、AWS)は、複数年にわたる戦略的コラボレーション契約(SCA)を締結した。
この契約は、AWSのAIサービスとインフラストラクチャを使用して構築された、新しいBox AIエージェントとサービスの作成に重点を置いているとのことだ。またBoxは、Amazon Quick Suiteとの新たな統合、Amazon Q Developerのカスタマイズ、Amazon Strands、Kiro、Amazon Bedrock AgentCoreとの互換性を含む新しい提供内容と機能をリリースした。これにより、コンテンツ中心のワークフローの自動化を合理化し、企業データから実用的なインサイトを安全に抽出するインテリジェントなアプリケーションを実現するとしている。
BoxとAWSが新たなエージェント統合を発表
Boxは、Anthropic ClaudeおよびAmazon Titanとの既存のコラボレーションに基づき、AWS統合を通じて新しいAIエージェント機能を発表。新しい統合には次のものが含まれるという。
Amazon Bedrockを搭載した新しいBox AIエージェント
長文ドキュメントの要約、複数文書からなるFAQの生成、検索性とコンプライアンス強化のためのメタデータ抽出、日常的なコンテンツ作業を自動化するインテリジェントワークフローの構築により、ワークフローの自動化と企業データからの新規コンテンツ生成を実現するという。これにより、組織がAmazon Bedrockモデルを活用し、独自のビジネスニーズに合わせてエージェントをカスタマイズする柔軟性を提供するとのことだ。
Amazon Novaマルチモーダル埋め込みによるマルチモーダルコンテンツ分析
Box AIは、テキスト、画像、ビデオ、音声など、Boxに保存されているマルチモーダルコンテンツから分析および洞察を生成するオプションを提供。これにより、多様なコンテンツ形式に統一的な意味理解が実現され、検索性の向上と自動化されたワークフローが促進されるとしている。
Amazon Quick SuiteとBoxリモートMCPサーバーの新たな連携
両社の顧客は、Quick Suite内で直接Boxコンテンツから安全にインサイトを抽出し、新規ファイルを生成し、アクションを実行できるようになるという。これにより、生産性が向上し、意思決定が加速されるとのことだ。
Box SDKとセルフホストMCP サーバー上のAmazon Q Developerのカスタマイズ
インテリジェントなアプリケーションの構築と、生成AIによるコンテンツ中心のワークフローの自動化が容易になるという。
Amazon Strands、Kiro、Amazon Bedrock AgentCoreとBox SDKの互換性
AI エージェント、コネクタ、Boxのインテリジェントコンテンツ管理プラットフォーム間のオーケストレーションが保証されるとしている。
BoxがAWS Marketplaceに参加
2026年初頭より、米国ではAWS MarketplaceでBox製品の購入が可能になるとのことだ。
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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