SAPジャパンは、業務効率を向上させる組み込みAIやインテリジェントエージェント、データ基盤の強化などの新機能が追加された「SAP Cloud ERP Private 2025リリース」を提供開始した。同リリースの新機能は以下のとおり。
- サプライチェーン:製造業の顧客は、受注確約と物流実行を連携させる自動化によって、迅速かつ信頼性の高い受注処理を実現可能。強化されたATP(在庫確保可能量)機能により、手作業の負担が軽減され、在庫活用が最適化されるという
- 財務:多国籍企業の場合、ユニバーサルな並列会計とバリューチェーン分析により、リアルタイムの収益性分析情報が得られ、企業間フローが自動化されるため、財務リーダーはパフォーマンスを管理し、透明性を向上させることができるという
- 資産管理:保守計画担当者は、未完了の予防保守および是正保守要件の可視性を高めることで、設備の信頼性を向上させ、ダウンタイムを削減。保守指示と計画バケットに関する情報により、プロアクティブなスケジュール設定とリソースの活用が可能になるとしている
- オペレーション:組織は、多段階の連結会社間販売および在庫移動プロセスを通じて、事業体全体の効率性、透明性、コンプライアンスを向上できる。重要なステップを自動化し、可視性を高め、実行を効率化することで、迅速で信頼性が高く、拡張性の高いサプライチェーンオペレーションを実現
2025リリースでは、200種類以上のデータ製品が利用可能になり、ビジネスコンテキストとメタデータが保持されるため、リーダーはインサイトに基づいて行動できるという。また主要なエンドツーエンドのビジネスプロセスにAIを組み込み、状況に応じたガイダンス、推奨と推論、自動化を提供するとしている。その中心となるのがJouleで、Jouleは役割認識型アシスタントとして各ユーザーの職務に合わせてインサイトと行動をカスタマイズするとのことだ。
なお同リリースは、従来のスコープと完全に互換性があり、複数ステップのアップグレードは不要だとしている。
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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