IBMは米現地時間10月27日、オンプレミスからIBMパブリッククラウドまで、ワークロードを展開する場所を柔軟に選択できる機能を戦略的に拡大すると発表した。新たに強化されたソリューションには、IBMのITインフラストラクチャーすべてに対するコンテナ化されたソフトウェアの提供や、コンテナ向けのデータ・ストレージの機能強化が含まれるとしている。
IBMのITインフラを利用してハイブリッドクラウドを構築できるよう、以下の新機能を発表した。
- ビジネス全体にAIを活用でき、データベースを統合するIBM Cloud Pak for Data(IBM Power Systemsではすでに利用可能で、IBM Zでは11月以降利用可能予定)
- デジタル変革を加速し、クラウド・ネイティブ・アプリケーションを既存のワークロードと連携するIBM Cloud Pak for Integration on IBM Z
- 統合されたランタイムにより高速なクラウド・ネイティブ開発を可能にするIBM Cloud Pak for Applications on IBM Z and IBM Power Systems
- ハイブリッド・マルチクラウド全体の可視化、自動化、ガバナンスを向上するIBM Cloud Pak for Multi-Cloud Management for IBM Z and IBM Power Systems
また、IBM Spectrum Protect Plusを拡大して、コンテナの保護を強化する。IBM Spectrum Protect Plusは、Red Hat OpenShift Operatorを使用してIBM Spectrum Protect Plusサーバーをコンテナとして展開する機能をはじめとした統合機能により、Red Hat OpenShift環境を保護するという。
IBM Systemsのシニア・バイスプレジデント兼IBM North America会長であるトム・ロザミリア(Tom Rosamilia)氏は「世界的なパンデミックとそれに続く経済の混乱により、スピードと柔軟性へのニーズが高まり、デジタル変革の計画が拡大しています。私たちの顧客はAIやクラウドへの投資を拡大し、コスト削減を迅速に実現させながら、機密性の高い処理(コンフィデンシャル・コンピューティング)や回復力、セキュリティーを向上させています。Red Hatと連携したIBMのハイブリッド・マルチクラウド戦略は、こうした変革の中心と言えます」と述べている。