日本アイ・ビー・エム(以下、日本IBM)は、IBM Power Systems Private Cloud Rack Solution(以下、PPC Rack ソリューション)を2月24日より提供開始した。また、従量課金による支払いモデルであるPower Private Cloud with Dynamic CapacityのLinux対応やIBM Power SystemsにおけるRed Hat機能の拡張もあわせて発表している。
ハイブリッドクラウド環境の迅速な構築と管理の簡素化
- The IBM Power Private Cloud Rack Solution:実稼働環境向けに最適化されたフル・スタック構成のPower Private Cloud Rack for Productionと、開発環境向けでシングル・サーバー・ソリューションのPower Private Cloud Rack Starter Deploymentの2つのソリューションを提供する。両ソリューションともRed Hat OpenShift環境を前提としており、後からIBM AIX、IBM i環境を追加することができる
- Power Private Cloud with Dynamic Capacity:IBM AIXとIBM iに加えてRed Hat Enterprise LinuxとSUSE Linux Enterprise Serverのワークロードでも利用できるようになった。クラウド管理コンソールにより仮想マシン(VM)およびシステム容量の使用状況をリアルタイムに計測でき、ITコストをさらに最適化できるようになる
IBM Power SystemsでのRedHat機能拡張によりビジネス成長を促進
- Red Hat OpenShift on IBM Power Virtual Server:IBM Power Virtual Serverで、プラットフォームに依存しないインストーラーを利用してRed Hat OpenShiftが利用できるようになる
- Red HatランタイムとCodeReady Workspacesサポート:Red Hatランタイムは、クラウドネイティブ・アプリケーションの開発と保守に役立つ製品、ツール、コンポーネントを一つのセットとしてまとめたもので、IBM Power Systemsでも利用できる
- 新しいRed Hat Ansibleモジュール:IBM Power Systemsは、22の新しいAnsibleモジュールをコレクションに追加した。これにより、パッチ管理、セキュリティー管理、OSとアプリケーションのデプロイメント、継続的デリバリー、一元化されたバックアップとリカバリ、仮想化管理などの一般的なタスクに新しい自動化機能を提供する
今年後半には、ハイブリッドクラウド用に新規開発されたIBM POWER10プロセッサーを搭載した次世代のIBM Power Systemsを発表する計画だという。また、次世代のAIXオペレーティング・システム、バージョン7.3が、ハイブリッドクラウド環境に求められる柔軟性、セキュリティー、拡張性を提供する機能を強化して発表する予定だとしている。