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運用管理の今までとこれから(後編)

後編

本論では、現在の運用管理の問題から今後のシステム運用に求められること、およびその対応アプローチについて概説していく。

運用管理の世界がめまぐるしく変化している。以前できていたことが、できていない現状にマネジメント層はもどかしさを感じているのではないだろうか。そもそもシステム運用は、企業のビジネスに大きく貢献するものであるにも関わらず、開発するものへの投資とは逆に軽視されていることも事実で、そこで働く人達のモチベーションを奪っているようにも見えるのが最近の印象である。そこで本論では、現在の運用管理の問題から今後のシステム運用に求められること、およびその対応アプローチについて概説していく。

品質と顧客満足度の関係

 運用管理の今までとこれから(前編) はこちら

 顧客満足度を向上させるために、提供するサービスの品質を上げようと活動しているケースもある。もう一度、その関係を振り返ってほしい。サービス品質は何で計るのだろうか。最近ではSLA(Service Level Agreement)にならい、数値化(比率などのパーセンテージや件数等)して評価することが多くなっている。果たして、このSLA や目標値から来る評価は、顧客満足と関係があるのだろうか。

 確かにこのSLAや目標値に達していなければ、顧客からの評価を落とすことになるだろう。しかしながら、その値を満たしていても、顧客が本当に満足しているかはわからない(図3)。きちんと顧客のニーズを把握するためには、サービスデスクやヘルプデスクの中できちんと顧客の声の記録をとることや定期的なアンケートをとることが必要である。

 インシデントの中で要望やクレームに関しても、きちんと追跡して管理する。また、アンケートに関しても、きちんと答えてくれる方と適当に答える方がいると思うが、きちんとクレームを書いてくれていたり、問題提起をしてくれる方のケアを怠ってはならない。

 なぜならば、沈黙の中に問題が埋もれていくことが多いなか、きちんと本音を言ってくれている(書いてくれている)ことは、少人数の意見ではなく、多くの方の意見であると考えられるからである。サービスマネジメントの世界において、顧客満足度が高い状態は、紹介率やリピート率で計られている。そのような計測の観点を取り入れて顧客満足度を計ってみてはどうだろうか。

図3:サービスレベル管理と顧客満足度の関係

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統合化の落とし穴とこれから目指すべきもの

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この記事の著者

庄司 憲(ショウジ アキラ)

株式会社ビーエスピーソリューションズ 技術部 第二グループ マネージャ。運用ソフトウェア製品のサポートを経て、2003年ビーエスピーソリューションズに入社。システム運用領域の人材育成プログラム開発を担当。現在、ITIL®の考え方を取り入れた運用コンサルティングを中心に活動中。

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https://enterprisezine.jp/article/detail/1814 2009/10/14 07:00

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