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週刊DBオンライン 谷川耕一

大盛況のDreamforce、マリッサ・メイヤーとシェリル・サンドバーグがベニオフと語った!リーダー論、女性論


 先週は、Salesforce.comの年次イベントDreamforce 2013に参加するため、米国サンフランシスコを訪れていた。雨の季節に入ったとはいえ、2日間にわたりかなりの量の雨となり靴までびしょ濡れに。こんな経験は、何度もサンフランシスコに来ていて初めてだった。生憎の雨ではあったが、Dreamforceは大盛況。CEO マーク・ベニオフ氏のキーノートセッションは、私が経験した中でももっとも混み合っているキーノートだった。

「リーダーの役目はメンバーが仕事をしやすい環境を作ること」―マリッサ・メイヤー氏

 今回のDreamforceでは、新たなモバイルファーストのプラットフォーム「Salesforce1」が発表になった。これを利用すれば、iOSにもAndroidにも対応するアプリケーションが、簡単に構築できる。もちろん、そのアプリケーションは、すぐにSalesforce.comのクラウドサービスと連携する。新たにSalesforce1を使って構築するアプリケーションだけでなく、これまでSalesforce.comで構築してきたものも、このプラットフォームには載る。既存のものを載せる際に、プログラミングが必要ないのも特長だ。

 キーノートセッションでは、実際にどのように構築すればいいのか、既存のものをどう載せればいいのかまでは説明されなかった。とはいえ、このSalesforce1はすでに利用できるもの。会場では、これを使うなんと賞金100万ドルのハッカソンも開催されていた。技術的なブレイクアウトセッションも多数行われていたようなので、今後、Salesforce1とはいったいどんなものなのか、その詳細について別途取材し記事で報告するつもりだ。

マリッサ・メイヤー氏
マリッサ・メイヤー氏

 Salesforce1以外に、数多くの聴衆を集めた2つのキーノートセッションがあった。それが米国Yahoo!のPresident & CEOであるマリッサ・メイヤー氏、FacebookのCOO シェリル・サンドバーグ氏という2人の女性が登場したセッションだ。

 メイヤー氏は元Googleの検索製品、ユーザーエクスペリエンス担当副社長だった人物。Googleの顔の1人でもあり、その彼女がYahoo!のCEOになったことで大きな話題となった。今回はそのいきさつではなく、新たにYahoo!のCEOという立場でどのようなチーム作りをしてきたかが語られた。その中で印象的だったのが、CEOであるメイヤー氏自身が、社員となるべく一緒に過ごすということ。そのために、世界中を飛び回り、さまざまな人たちと一緒の時間を過ごしている。「一緒に経験をすると、人は仲が良くなります。チームビルドを行うには、一緒に旅をするのは大事なことです」とメイヤー氏。その上で、仕事がやりやすい環境を作り、チームが全力で走れるようにする。その場を作るのが、CEOの役目だと言う。

 チームのリーダーは、メンバーに許可を出す役目を担っている。「メンバーの中に、良いアイデアがあることは分かっていたので、その妨げになっているものは何かをメンバーに出してもらい、それをリーダーは1つずつ解決していきます」とのこと。社員のアイデアをどんどん吸い上げ、方向性が決まったら人を動かして、やりやすいようにする。そのためには、人事制度のありかたも変えるのだとメイヤー氏。

 もう1つ大事なのが組織の透明性だ。メイヤー氏は、役員会の資料をそのまま使って社員に会社の状況を説明したそうだ。そんなことは止めるようにと、忠告する人もいた。

 「けれど、私はやるべきだと主張しました。そうすることで、役員が何をしているから分かるからです」(メイヤー氏)

 役員も逆に、会社で何が起こっているかを分かるようにしないとならない。その際にはデータに基づいて理解する仕組みが必要だとも指摘した。メンバーと共に時間を過ごし理解する。そしてリーダーはメンバーが動きやすい環境を作る。さらに、組織自体の透明性を確保する。これらが一体化すれば、強い組織と競争力のある製品、サービスが生まれるのだろう。

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「女性だから何かが変わるわけではないけれど、女性のエグゼクティブがもっと増えたほうがいい」―シェリル・サンドバーグ

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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