SAPジャパンとソフテスは、「眼」の総合専門メーカーとしてコンタクトレンズや関連商品の製造・販売を手掛けるシードが利用していたSAP ERPを、「RISE with SAP S/4HANA Cloud Private Edition(以下、RISE with SAP)」へ移行し、2025年1月6日に本稼働したことを発表した。現在も安定的に稼働を続けているという。
シードは、基幹システムとして長年利用してきたSAP ERPを今後も継続して利活用するために、SAP S/4HANAへ移行することが喫緊の課題だったとのこと。特に、システム停止をともなう移行作業は年末年始にしか実施できないため、限られた期間での確実な移行が必須だったという。また、将来の事業継続に備えた高可用性の確保も求められていたとのことだ。
移行方式には、既存の資産を最大限活用できる「SAPコンバージョン」を採用。移行先は、オンプレミス版のSAP S/4HANAをAmazon Web Services(以下、AWS)上で構築することも検討したが、最終的にはインフラ環境、データベース、SAPアプリケーションの運用管理までを包括的に提供するRISE with SAPの導入を決定したと述べている。
RISE with SAPは、セキュリティパッチ適用やバージョンアップといった保守作業をSAPジャパンが担うため、システムの安定性と可用性の向上が期待されるとしている。
移行パートナーにはソフテスが選ばれた。2023年10月に移行プロジェクトを開始し、2024年8月には現場部門による検証を経て、年末年始に移行作業を実施したという。
移行過程では、一部アドオンプログラムでパフォーマンス低下が見られたものの、協働して調整と改善対応を行ったという。AWS上の中間サーバーを活用した外部システム連携の提案など、現場の視点に立ったサポートが提供されたとしている。
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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