RevComm(レブコム)は、各種アプリケーションやデータソースと生成AIエージェントを安全に接続するための基盤「MiiTel MCP Server(β版)」の提供を発表した。

同取り組みでは、MCP(Model Context Protocol)を活用し、音声・テキスト・業務データを横断して連携することで、「判断だけでなく実行まで行うAIエージェント」の提供を実現することを目指すという。
DIVEサイクルを駆動する「データ活用基盤」としてのMCP
レブコムは、「データ収集(Data collection)→分析(Insight mining)→価値創出(Value creation)→新たなデータ創出(Enhanced data)」からなる「DIVEサイクル」を高速に回すことが、AI時代の競争優位を決定づけると捉えているとのことだ。MiiTel MCP Serverは、このDIVEサイクルを以下の観点から加速させるとしている。
- あらゆるデータとアルゴリズムのシームレスな連携:「MiiTel」に蓄積された会話データと、CRMやSFA、社内ツール、外部SaaSなどをMCP経由で接続し、最適なAIモデルをリアルタイムに選択・適用
- セキュアなデータ共有基盤:社内外のデータを安全に接続する共有基盤を整備し、業界・業務ごとに最適化されたAIエージェントの開発・運用を可能に
- マイクロサービスアーキテクチャによる俊敏な開発:必要な機能だけを組み合わせられるマイクロサービス構成により、PoCから本番導入までのリードタイムを短縮
MiiTel MCP Server活用により、「MiiTel Synapse」は「会話の可視化プラットフォーム」から、「あらゆる業務データをつなぎ、継続的にビジネス価値を生み出すAIエージェント基盤」へと進化していくと述べている。
「MiiTel MCP Server」×「MiiTel Synapse」で描く世界観
レブコムは、MiiTel MCP Serverを「サーバー側の実行基盤」として活用し、MiiTel Synapseと組み合わせることにより次のような将来像を描いているとのことだ。
- 業界・業務に特化したAIエージェントの実現:金融・通信・BPO・SaaSなど、ドメインごとの会話データや評価ルーブリックを蓄積し、各領域に特化したエージェントを提供
- 「任せられる安心」と「再現性のある成果」:単なるチャットボットではなく、KPI・手順・レビュー体制を含めて設計されたエージェントが、問い合わせ対応、インサイドセールス支援、カスタマーサクセス支援などの現場業務を継続的に改善
- 人間とAIの組み合わせ:AIが代替しにくい「気づき・配慮・文脈理解」は人が担い、反復的なオペレーションや情報収集・整理はAIエージェントが担う、人とAIの協働モデルを実現
提供スケジュール(予定)
2026年第1四半期中に、テスト版/β版を提供開始(社内および一部パートナー企業向け)。
※MCPプロジェクトのロードマップ・技術情報についても順次公開予定
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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