ServiceNow Japanは、1月27日、「ServiceNow Vaccine Administration Management」の日本語版を2月上旬から国内で提供していくことを発表した。この新ソリューションは、ワクチン流通で生じる様々な課題を解決することでワクチン接種までのプロセスを加速するものだという。
新ソリューション「ServiceNow Vaccine Administration Management」
Vaccine Administration Managementは、ワクチン接種を受ける人たちが必要な情報の収集や接種する日程の予約管理、接種する前に知っておくべき情報、予約受付の通知受信といった機能を組織に提供するものである。
同ソリューションは、ServiceNow Customer Service Managementをベースに構築されている。ワクチン接種を受ける患者とバックエンドにある在庫システムを連携することで、組織が予約の受付を行ったり、予約日が近づいたらその通知を送ったり、ワクチンの在庫量に応じて接種が可能になったことを通知したりする機能を備えている。また、ワクチン接種が優先的に行われる人たちについての情報提供も行われるという。
ワクチン接種・接種後までの「ラストワンマイル」となるワクチン管理を加速
ServiceNowをワクチン接種のためのコマンドセンターとして活用することで、レガシーシステムを横断したワークフローを構築することができるとしている。同社のデジタルワークフローは、組織が利用する既存のシステムと連携し、以下のようなワクチン管理プロセスの中で重要な項目をオーケストレーションするためのダッシュボードを提供するという。
- 供給:ワクチンの配送追跡、在庫管理、ワクチンの在庫状況により接種を受ける人たちの優先順位付けを行う
- 接種:ワクチンを接種するスタッフやそのサポートスタッフのスケジュール設定、PPE(マスク等の衛生・防護用品)と針の使用状況の追跡、接種予約をしたにも関わらず接種を受けにこなかった人たちのモニタリング、ワクチンを接種した人たちからのフィードバックを収集。接種を受けた人は、任意の手段でオンライン上のワクチンプログラムとやり取りすることができる
- 接種後のモニタリング:接種を受けた人の安全性のモニタリング、副反応や有害事象の報告、安全な職場復帰の取り組みや継続的な公衆衛生モニタリングを支援する
海外における事例
ノースカロライナ州への支援に加え、NHSスコットランドとの協業も推進し、3ヵ月以内に550万人の市民にワクチン接種を行うという目標を実現するためにカスタマイズされたワークフローソリューションをNow Platform上に構築している。これにより、州職員たちがノースカロライナ州におけるワクチンの必要条件に関する最新情報を入手し、ワクチンについて不明な点があればその回答を得ることができるという。
ServiceNow Vaccine Administration Managementは、ServiceNow Storeで2月上旬から日本語版の提供を開始し、段階的に機能を拡充していくとしている。
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