アラクサラネットワークス(以下、アラクサラ)とシスコシステムズ(以下、シスコ)および日本電気(以下、NEC)は、1月29日、日本の重要インフラに向けた情報セキュリティ対策における戦略的協業をすることを発表した。
3社はサイバー空間における脅威が深刻化している状況に対応し、重要インフラでネットワーク機器を安心安全に利用でき、顧客ニーズを満たす機能や仕組みを柔軟に実現する信頼性の高いネットワークシステム基盤を提供するために協業するとしている。シスコとNECは、長期にわたり重要インフラを支える情報通信機器を提供しており、ネットワークの高信頼化・セキュリティ・運用管理技術に特徴をもつ国産ベンダーのアラクサラと連携することで、ソリューション提供を目指すという。
本協業により、アラクサラは日本国内においてシスコ製ネットワーク機器の真正性を確認し、アラクサラ製ソフトウェアを組み合わせてソリューション化し販売する。また、NECがセキュリティ技術や同社製品と組み合わせたソリューションを加えて提供することで、ネットワークシステムの健全性・機能性・管理性の強化に取り組み、重要インフラの情報セキュリティ対策に寄与するとしている。
アラクサラは、Cisco NCS 5500、560および540の真正性確認や連携するアラクサラ製ソフトウェアの開発を行い、Cisco NCS 5500/560/540 Trusted by ALAXALAとしてNECに提供するという。NECは、2021年4月以降順次ネットワークシステムとして顧客向けに提供する。
さらに協業を通じて、シスコはルータ製品をアラクサラに提供する。シスコから出荷された製品の真正性をアラクサラにて強化・確認するセキュアサプライチェーンマネージメントにより、ネットワーク機器の安心・安全を担保していくという。
将来的には、アラクサラのセキュリティ・運用管理技術およびNECのセキュリティ技術と連携させることで、運用中のネットワーク機器の脆弱性等を標的としたコードインジェクション等による不正命令実行・プログラム改変等を監視し、よりセキュアな運用管理ができるソリューション提供を目指している。
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