Qlikは、企業がSAPデータの活用を進め、より多くの価値をデータから得るための機能強化を発表した。SAPコネクターをはじめとする新機能によりQlikのアナリティクスプラットフォームの能力が拡張され、あらゆるSaaSまたはクライアント管理環境での分析において、SAPデータをさらに活用することができるとしている。
また、SAPデータを最新のアナリティクスプロジェクトに統合することでROIを加速させる、SAP向けデータおよびアナリティクスソリューションアクセラレータの第一弾も発表した。Qlikデータ統合によるクラウドプラットフォームとの統合により、SAPデータへのアクセス、変換、分析を強化し、アクティブインテリジェンスやデータ主導型の意思決定を可能にするという。
Qlikのチーフプロダクトオフィサー、ジェームズ・フィッシャー(JamesFisher)氏は、「お客様はQlikの俊敏性を活用して、企業全体の意思決定におけるSAPデータの価値を高めることに大きな成功を収めています。なぜなら、特定のクラウドまたはアナリティクスプラットフォームに依存しない、リアルタイムのデータパイプラインをSAPデータ向けに作成することができるからです。新しいSAPデータ用コネクターおよびソリューションアクセラレータにより、当社の業界トップクラスの機能が拡張され、SAPデータすべてに簡単にアクセスでき、変換、分析、インサイト獲得、そして行動に役立てることができるようになります」と述べている。
新しいSAP Order to Cashアナリティクスソリューションアクセラレータは、予定されているアクセラレータシリーズの最初のもので、IT/データチームにモダンデータアーキテクチャの設計図を示すとともに、SAPデータのモダナイズプロジェクトを加速するという。このソリューションでは、Qlikデータ統合およびアナリティックスプラットフォームの複数のコンポーネントや、あらかじめ構築されたアクセラレータやアナリティクスアプリケーションが利用され、行動を促すインサイトを得るまでの時間が大幅に短縮できるとしている。
これらの事前構築されたソリューションコンポーネントの利用により、財務、受発注管理、在庫管理などに関わるビジネスユーザーは、運転資本、受注処理、在庫管理といった業務を最適化できる。同ソリューションは、以下に役立つという。
- 発注管理や受注管理を改善して、売上げ、顧客エクスペリエンス、ロイヤリティを向上
- 受注から入金までのプロセス全体を把握することで、売掛金回収期間を短縮
- 売掛金および不良債権アカウントの管理を改善して運転資本を最適化
- リソースの生産性とプロセス効率性を向上
また顧客企業は、SAP BEx/InfoProvider接続機能を提供する新しいSAPコネクターとSAP SQLコネクターの両方を通じて、SAPデータをQlik Sense Enterpriseへより簡単に抽出して分析できるようになるという。これらの機能は、SAPデータを提供して分析する業界トップクラスのQlik独自の能力を、SAP認定と機能に基づき強化するとしている。
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