NetMotion Softwareは、世界5か国、計750名のITプロフェッショナルを対象にネットワークセキュリティに関するアンケート調査を実施、その調査結果を発表した。
本調査のサマリー
- 日本のITプロフェッショナルはSASEの認知度が53%と、他の4か国平均に比べて低い
- 日本企業はSASEに着手している企業が60%、海外4か国平均では74%、日本企業のSASE導入に遅れがある。国内でSASEを完全に導入しているトップ集団の企業の割合は海外4か国平均と同水準だが、他の企業は全体的にSASE導入に遅れがある
- 日本企業はクラウドセキュリティ対策のトップ集団の割合は海外4か国平均と同水準だが、他の企業は全体的に対策に遅れがみられる
- 日本企業は比較的新しいネットワークセキュリティ技術の導入割合が海外4か国平均より低い
本調査の結果
1. ITプロフェッショナルにおけるSASEの認知度
日本のITプロフェッショナルはSASEの認知度が53%と、他の4か国平均67%に比べて低い
SASEの認知度が高い順に、イギリス81%、オーストラリア78%、アメリカ67%、ドイツ56%、日本53%となった。
2. 企業のSASE着手状況
日本企業でSASEに着手した企業が60%、海外4か国平均は74%。日本企業はSASE導入に遅れがある
日本企業でSASEを完全に導入しているトップ集団の割合は海外4か国平均と同水準だが、他の企業は全体的にSASE導入に遅れがみられる
日本のSASE導入のトップ集団の割合は12%で、海外4か国平均と同水準である一方、それ以外の企業は全体的にSASE導入が遅れているという。
3. 企業が導入しているクラウドセキュリティソリューション
日本企業でクラウドセキュリティ対策のトップ集団の割合は海外4か国平均と同水準だが、他の企業は全般的に対策に遅れがある
日本企業は半数近くの46%が「Virtual Private Network(VPN)」を導入しており、次いで、「Cloud Secure Web Gateway」(32%)、「Firewall as a service」(25%)と続くが、いずれも海外企業の方が導入率は高いとしている。比較的新しい技術である「Zero Trust Network Access(ZTNA)/Software Defined Perimeter(SDP)」、「Edge content filtering」、「Cloud Access Security Broker(CASB)」の導入率は、日本企業は海外4か国の企業と比べてそれほど遜色はないという。
この結果から、「2.企業のSASE着手状況」の結果と同様に、クラウドのセキュリティにおけるトップ集団の割合は、日本企業は海外企業と遜色ない割合である一方、それ以外の企業が先端的なセキュリティ対策に遅れているとしている。
4. 企業が導入しているネットワークセキュリティソリューション
日本企業は比較的新しいネットワークセキュリティ技術の導入割合が海外4か国平均より低い
日本企業の半数近くが「WAN optimization」(WANの最適化)および「Bandwidth aggregation」(帯域幅の集約)を導入しているという。「WAN optimization」の導入率は海外4か国平均と同程度だが、「Bandwidth aggregation」の導入率は海外4か国平均より11%高いとしている。日本企業は、比較的新しい技術である「Content Delivery Network」、「Software Defined-WAN」の導入率は海外4か国平均より下回っている。特に世界的に急成長している「Software Defined-WAN」の導入率は、日本企業は海外4か国平均より9%低いという。
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