デル・テクノロジーズは、次世代「Dell EMC PowerEdge」サーバー17製品のうち、新たに第3世代インテル Xeon スケーラブル・プロセッサー搭載の5製品を販売開始した。
新世代の「PowerEdge」サーバーは、先進テクノロジーの効率的かつ適材適所のビジネス活用を推進する「アダプティブコンピュート」、独自のインテリジェンスでインフラ運用の完全な自動化へ歩みを加速する「自律型コンピュートインフラ」、強固なセキュリティーを製品からサプライチェーンに至るエンドツーエンドで提供する「プロアクティブレジリエンス」、という3つの設計思想に基づき、エッジ、コアデータセンター、クラウドのIT環境で顧客企業のイノベーションエンジンになることを目指すとしている。同時に、コンポーネントの共通化や発熱の抑制努力による環境への配慮により、同社全社の持続可能性(サステナビリティー)向上への取り組みの一端を担うという。
多彩な独自のイノベーション
今回提供開始したサーバー5機種は、既に出荷中の第3世代AMD EPYCプロセッサー搭載の新製品とともに、様々な独自イノベーションでユーザーメリットを提供するとしている。
マルチベクター クーリング2.0は、エアフローと排熱を考え抜いたハードウェア設計、特許取得のアルゴリズムによるインテリジェントな内部冷却、革新的な電力管理ソフトウェアとの組み合わせによる温度と熱、エアフロー、電力消費の可視化とその制御能力を、システム単位、ラック単位、さらにデータセンターレベルで発揮。これにより持続可能な消費電力の抑制を実現するとしている。また、将来の完全な自律型インフラの実現に向け取り組みつつ、実現済みの「自律」機能も豊富に備えているという。具体的には、ゼロタッチプロビジョニングによる高速システム導入、コンプライアンスベースの構成自動修復、ポリシーベースのアラート対応アクション、障害の自動通報など。
これまで、サーバー製品は「サイバーレジリエント アーキテクチャー」として、工場などの生産過程は「サプライチェーン保証」として、セキュリティー面において徹底してきたという。今回発表した新製品の全モデルでは、これに加えて、独自のサプライチェーンセキュリティー「Secured Component Verification(SCV)」(2020年12月に発表)も、選択が可能になったとしている。SCVは、デル・テクノロジーズの製造工場から出荷されたサーバー製品が、輸送途中で改ざんや不正アクセスにあっていないことを、納品直後に暗号化されたデジタル署名により検証できる仕組みだという。
新たなサーバービジネス拡大施策
全方位のAI/ML向け施策
- テクノロジー検証支援:ダブルワイドGPUの4枚稼働を標準的な2ソケット2Uサーバーで実現した「PowerEdge R750xa」を含む、「PowerEdge」のGPUサーバー ポートフォリオと各種GPU、そしてVMware vSphere BitfusionやNVIDIA MIGといったGPU活用のための最新テクノロジーの検証環境を、「AI Experience Zone」(東京都港区)と「HPC & AI Innovation Lab」(テキサス州オースティン)に用意している
- メジャー ベンダー唯一のIPU連携:AI専用に開発されたプロセッサー「IPU」を搭載した、Graphcoreの最新世代サーバー「IPU-Machine M-2000」は、x86ホストサーバーとしてメジャー ベンダーで唯一「PowerEdge R6525」を認定しており、2社の国内連携も進行中
Dell de AI ~デル邂逅(であい)プログラム~
様々な専門分野でのAIのコンサルティングや構築サービス、アプリケーション開発を行うデル・テクノロジーズの顧客と、これからAIのビジネス活用を始める顧客企業とを、デル・テクノロジーズがHubとなりつなげるための、新しい取り組みだという。
本日時点で、AIの専門性を持つ下記の企業の賛同を得ている(五十音順、カッコ内は専門性の高い分野)。
- グラフコア・ジャパン(IPUの提供)
- LeapMind(組込み向けディープラーニングソリューションの提供)
- ロゼッタ(AIによる自動翻訳)
また、本日発表のすべての製品は、デル・テクノロジーズおよびビジネスパートナーから5月13日より販売を開始している。
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