日本オラクルとアシストは、京王百貨店が「Oracle Cloud Infrastructure」(OCI)で提供される「Oracle Autonomous Data Warehouse」を導入したことを発表した。
京王百貨店は、2019年10月にデータソースとなるERPの刷新を行った際に、「Oracle Autonomous Data Warehouse」をエンタープライズ・ウェアハウスに位置づけ、「OCI」上に移行した既存のBIツールを連携した「KDSDL」の稼働を開始している。
今回の戦略的情報活用基盤の刷新では、Oracle PartnerNetwork(OPN)パートナーであるアシストが提供する「Oracle Cloud環境構築支援サービス」、オラクルのコンサルティング部門が提供する「Rapid Start Service for Autonomous Data Warehouse Cloud 」を組合せ、約1ヵ月での構築および導入展開を実現しているという。
各社の役割は、アシストが、クラウド環境設計、構築、「Oracle Cloud Infrastructure FastConnect」の専用線接続およびクラウド環境運用の支援を、オラクルのコンサルティング部門が既存のBIツールと「Oracle Autonomous Data Warehouse」の連携、データ移行を担ったとしている。
京王百貨店ではネット受注の配送連携強化を図るため、お中元やお歳暮時の店頭ギフト受注を一元管理するギフト配送システムを、新たにギフトシステムと配送システムに分離したシステムに刷新し、OCI上の「Oracle Database Cloud Service」で稼働。それらのデータはOracle Autonomous Data Warehouse上の「KDSDL」に集積され、ネット受注の配送統合や、バイヤーによるギフト購入のトレンド分析、人気商品の在庫切れの予防への活用など、商戦機会の最大化に活用されているという。
今後同社では、多様な外部データと合わせた市場動向の変移把握や予測分析に加え、OCIで提供されるクラウド・ネイティブのサービスを活用したアジャイルな開発を推進し、DXを加速していくとしている。
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