大和ハウス工業とイオングローバルSCM、花王、日立物流、豊田自動織機の5社は、経済産業省資源エネルギー庁公募事業である令和3年度「AI・IoT等を活用した更なる輸送効率化推進事業」において、物流施設でのAIを搭載した自動運転フォークリフトなどを活用。これにより、トラック運行と連携させることで、荷役効率化・物流効率化・省エネ化に取り組む共同事業の提案が採択され、9月16日に交付決定されたことを発表した。
5社は、サプライチェーンの結節点であるトラックの積卸しを自動化するために、AIを搭載した自動運転フォークリフトの実用化を目指すとともに、荷主間の計画的かつ効率的なトラック運行を実現することで、サプライチェーン全体の効率化・省エネ化に取り組む実証事業を9月より行うという。事業期間は令和5年度(~2024年3月)までの複数年度で計画され、本年度(~2022年3月)は核となるトラックの積卸しの自動化技術の確立を目指して活動するとしている。
また、令和4年度(~2023年3月)には、共通システムとの連携・積卸しにおけるスワップボディコンテナの有効活用、AIを搭載した自動運転フォークリフトの前後の工程にパレタイジングロボットを活用し自動化の範囲を広げることで、効率化を図る。さらに、令和5年度には、AIを搭載した自動運転フォークリフトを活用した効率化、省エネ技術が広く普及するよう実証や検討を進めるという。
実証事業のポイント
- 自動運転フォークリフトを用いた物流施設の「入荷」と「出荷」の自動化
- サプライチェーン全体の効率化を実現するための事業者間のデータ連携
- 発着荷主間でのトラックの待ち時間短縮による効率化、エネルギー削減
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