クラウドの活用で、従来のシステム開発体制から方針転換を図る
新宿区にあるM-SOLUTIONS株式会社(以下、エム・ソリューションズ)は、ソフトバンク・テクノロジー(SBT)の100%子会社のシステム開発会社だ。2000年のITバブル時に創業し、紆余曲折を経て現在はSBTと同じ新宿イーストサイドスクエアにオフィスを構えている。
2000年当初は客先常駐もあり、また一般的な受託開発をやってきていたが、近年のクラウドブームに合わせて、2013年から同社もSmart at(スマート・アット)というクラウドサービスを提供し始めた。
その前後から、タブレットを導入する法人が増え、自然とシステム導入のスピードも速まっていった。仮にiPad100台を購入すれば、遅くとも10日程度で届く。クラウドサービスを申し込めば、2週間から3週間程度で使い始めることが可能になる。
しかし、従来型のシステム開発会社の場合、スピード感が違う。要件定義から何度も打ち合わせを重ね、モノが出来上がってくるのは、小規模なシステムだったとしても数カ月後になる。「お客様のスピード感をシステム開発でも実現する必要性を感じた」(M-SOLUTIONS株式会社 取締役 植草学氏)
同社では、サイボウズのクラウドサービスである「kintone(キントーン)」に目を付けた。kintoneはブラウザから設定するだけで、プログラミングなしに使うことが出来るビジネスアプリケーションだ。しかし、何もかも実現できるわけではなく、カスタマイズを希望するユーザー企業も少なくない。
多くの技術力の高いエンジニアを抱えているM-SOLUTIONSは、現在kintoneのカスタマイズをして納品することで、顧客企業の満足度を高めている。