ITRの調査によると、アイデンティティ/アクセス管理市場の2008年度の国内出荷金額は109.4億円、前年比20%増と大きな伸びを示している。なかでも、プロビジョニング製品の2008年度の市場規模(出荷金額ベース)は、他の機能別市場に比べて最も前年比の伸びが高く、25.7%増の41.5億円に拡大。2008年度の同市場は、NTTデータが出荷金額を前年の2.8倍伸ばし、ベンダーシェアを前年比10ポイント増の18.5%と上昇させてトップとなった。前年1位の一方、サン・マイクロシステムズは2位へ、堅調な売上を維持したノベルが3位につけた。
ITRアナリストである雪嶋貴大氏は、「内部統制強化の必要性から、体系的なアカウント管理体制の構築に着手する企業が増加し、また厳しい経営環境を受けてアカウント管理業務のコスト削減ニーズが高まったことで、企業におけるプロビジョニング製品の導入が加速している。内部統制対応およびコスト削減ニーズに支えられ、同市場は今後も順調な成長を続ける」と分析している。
「ITR Market View:アイデンティティ/アクセス管理市場2009」の詳細な目次は http://www.itr.co.jp/market_view/ID2009/ を参照のこと。