IDCでは、国内コンファレンスソリューション市場として、電話会議/Web会議/ビデオ会議/テレプレゼンスの各ソリューション分類に加え、一般電話回線やISDNなどを利用した「レガシー型会議システム」と、プラットフォームとしてIPネットワークを利用した「IP会議システム」に分類。さらに、これらを自営システムとASP型サービスに分類して、市場調査を行っている。
IPプラットフォームを利用した、IP会議システム/テレプレゼンス市場は、2008年の市場規模が前年比10.6%増の184億9,600万円となり、堅調。経済不況下にもかかわらず、同市場が堅調な成長を遂げている理由として、IDCでは、「出張旅費の削減、出張時間の節約など、経費削減や効率化の効果がユーザーに分かりやすいため」と分析している。
また、IDCでは今回、市場動向調査の一環として、ユーザーのコンファレンスソリューション利用動向と今後の導入意向などについても調査している。この調査は、2009年6月に実施し、国内のユーザー企業979社が回答。この結果によれば、「現在何らかのコンファレンスソリューションを利用しているユーザー」は66.0%に上ることがはわかった。中でも、ビデオ会議ソリューションを利用しているユーザーは43.7%に達しているという。
コンファレンスソリューションに関する将来の導入意向については、Web会議システム、テレプレゼンスなどの自営IP会議システムや、Web会議サービスなどのASP型サービスに対する導入意向が高い結果となっており、IP化された高精細/高性能な自営会議システムと簡易な自営サービスを使い分ける2極化の傾向が強まっていくとIDCでは予測している。
【関連URL】
・IDC Japan 「2009年 国内IPコンファレンスソリューション市場 企業ユーザー利用動向調査」(J9050105)
http://www.idcjapan.co.jp/Report/Unified_com/j9050105.html