2025年6月19日、NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)とエクサウィザーズは、業界・業務特化型AIエージェント提供に関する記者会見を開催した。

NTTコミュニケーションズ株式会社 ビジネスソリューション本部
スマートワールドビジネス部 部長 執行役員 福田亜希子氏、
同社 ビジネスソリューション本部 スマートワールドビジネス部
ジェネレーティブAIタスクフォース長 荒川大輝氏
会見前半、NTT Com ビジネスソリューション本部 スマートワールドビジネス部 部長 執行役員の福田亜希子氏は、同社の今までのAIに対する取り組みについて紹介。2023年にNTTが独自開発した生成AI「tsuzumi」の提供を皮切りに、生成AI関連の引き合いが増加しており、その数はおよそ650件に及ぶという。
現在、AI市場の関心はLLMから自律的にタスクを分解・実行するAIエージェントへ移行している。その潮流に合わせて、NTT Comもこれまでに「CX」「CRX」といった事業領域でAIエージェントの技術を展開してきた。今回の会見では、これらの領域に加え新たに「EX」領域でのAIエージェントソリューションを展開すると発表された。また、AIエージェントプラットフォーム「exaBase Studio」を提供するエクサウィザーズと協業し、同ソリューションを拡大させていくとしている。
ソリューションの内容について、具体的には20種類のAIエージェントを活用した業界別ソリューションを提供。AIエージェントは「情報検索」「コミュニケーション」「業務自動化」「文書作成」「データ分析」などの業務を実行でき、これらを組み合わせて各業界向けに特化したものを利用できるという。基盤は「AI-Centric ICTプラットフォーム」を活用しているとのことだ。

同ソリューションは、上記のような業務特化エージェントと業界・企業固有のデータをかけ合わせることで業界・業務特化型のエージェントを活用できる仕組み。NTT Comの荒川大輝氏は、具体的なユースケースとして製造業界の知財業務、なかでも特許の関連業務に特化したエージェントを紹介した。アイディエーションや社内の情報検索、出願済みの特許の検索といった各業務をエージェントと協力しながら進められる。

最後に、今後の展開として荒川氏は「来年にはAIエージェントの種類を200種類に拡大したい」と語り、利用可能な業界も順次拡大する予定だとした。

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