日立製作所(以下、日立)は、千葉銀行、第四北越銀行、東邦銀行、北洋銀行とともに、金融機関のバックオフィス業務の共同化を目的とした合弁会社「TSUBASA共同事務センター」の設立に合意した。
同合弁会社では、業務効率化とシステムコスト削減による人財・財務リソースの最適化を図るため、出資する4行の振込や口座振替、検印、相続手続などのバックオフィス業務を共通の環境で行えるシステム基盤を共同で構築し、各行が相互に役割分担することで、業務の共同化を推進するとのこと。相続業務においては、この共同基盤上に新たな業務システムを開発し、2027年度上期中の稼働開始を予定しているという。これにより、各金融機関での相続手続きについて、業務プロセス全体のペーパーレス化を実現すると述べている。
合意に基づき、日立と4行は同合弁会社を2026年7月に設立し、2027年4月に業務を開始することを目指すとしている。
日立は同合弁会社に対して、共同基盤の構築・運用サービスや業務システムを提供することに加え、出資パートナーとしても参画。また将来的には、AIエージェントの活用により段階的に業務の自律化を図ることで、AIネイティブに人とAIが協働する環境を構築していくという。
多くの金融機関で、人員確保や業務効率化の推進、コストの適正化、高付加価値業務への経営リソース集約が急務となっている一方で、金融機関に不可欠な取引処理や事務管理などのバックオフィス業務については、各金融機関が独自に人財・財務リソースを確保して運営しているため、高付加価値業務へのリソースの集約が十分に進まないという課題が生じているとのことだ。
こうした課題を解決するため、千葉銀行・第四北越銀行・東邦銀行・北洋銀行は、バックオフィス業務の共同化をめざし「TSUBASA共同事務センター構想」として検討を進め、これまで多くの金融機関にミッションクリティカルなシステム提供を通じて業務支援してきた日立とともに、同合弁会社の設立を決定したと述べている。
合弁会社の概要
同合弁会社は、各行に対して、振込や口座振替、検印、相続手続などのバックオフィス業務を共同運用するサービスと、そのための共同基盤を提供・運営するという。
具体的には、合弁会社が運営主体となって各行間の連携を担い、システムや業務プロセスの共通化を推進。まず、共通の事務処理環境を、アマゾン ウェブ サービス(AWS)上に共同基盤として整備するとのことだ。その結果、4行は相互に業務を委託・受託し、各行が得意とする業務を分担することが可能となり、バックオフィス業務の共同化を実現できるとしている。
また、相続手続については、この共同基盤上に新たに業務システムを開発。システムの稼働開始後は、各行の事務ルールの統一だけでなく、受付後の書類チェックから振込などの最終処理に至るまで、一気通貫でペーパーレスにて共通対応が可能になるとのことだ。
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