「AI、結局使われない……」を打破! 日清食品やパーソルに学ぶ、社員を動かすチェンジマネジメント
AI先駆企業に共通する「組織変革」の手法とは

「AI」導入が加速化する中、成功企業と失敗企業の二極化が進んでいます。その差は一体どこにあるのでしょうか。連載『AI活用の真髄──効果的なプロセスデザインとビジネス変革』では、“業務コンサルタントの視点”でAI導入を支援している小坂駿人(パーソルビジネスプロセスデザイン所属)が、AIを「真のビジネス変革」につなげるためのポイントを5回にわたって解説。第3回は、AI活用に成功する組織の特徴について考えます。
原因は「組織を変える」という視点の不足にあり
ここまでの連載を通して、AIを活用するためには業務プロセス全体を見直す「ビジネスプロセスデザイン」の視点が必要だということ、時にはリソースやノウハウを補うために「外部専門家の力を借りる」ことも有効だとお伝えしてきました。
しかし、それらをすべて実行しているにもかかわらず、なかなか進捗が見られない場合には、「組織を変える」という視点が不足している可能性があります。
なぜ、AI活用に組織変革の視点が必要なのか。それは、AIによって仕事のやり方を変えることは、すなわち「仕事をする人や組織の考え方を変えること」だからです。AIツールを導入したところで、社員に使われなければ意味がありません。「AIツールを使おう」というマインドセットや価値観を社員にインストールできて初めて、AI活用は進むのです。
とはいえ、それを実行することは決して簡単ではありません。変化に抵抗を示し、新しい仕事のやり方をすぐには受け入れられない社員もいるからです。対処法は、泥臭く地道なコミュニケーションのみ。「人や組織の価値観を効率的に変える近道などない」という前提で臨む必要があります。
ただし、近道こそありませんが、「ここを押さえないと人や組織の価値観は変えられない」という必須のポイントはあります。それこそがチェンジマネジメントです。
この記事は参考になりましたか?
- AI活用の真髄──効果的なプロセスデザインとビジネス変革連載記事一覧
-
- 「AI、結局使われない……」を打破! 日清食品やパーソルに学ぶ、社員を動かすチェンジマネジ...
- AI導入後に2年停滞も「ゼロ化」の視点により2ヵ月で改善──AIをポイントソリューションに...
- AI導入でかえって業務を増やしていないか? 成功企業と失敗企業の差は「プロセスデザイン」に...
- この記事の著者
-
小坂 駿人(コサカ ハヤト)
パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社
ビジネストランスフォーメーション事業本部
データコンサルティンググループ 兼 ゼロ化コンサルティンググループ マネジャー2021年、パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社に入社。前職ではHR業界における事業戦略/新規事業開発部門に所属。2022年には、...※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア