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EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

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情シス塾 第2回

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EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2026年冬号(EnterpriseZine Press 2026 Winter)特集「AI時代こそ『攻めの経理・攻めのCFO』に転じる」

EnterpriseZine Day 2026 Summer レポート(AD)

「GPUが足りない」の盲点、高額なリソースを100%使い切る 鍵は“国内分散”、ソブリンとコストにも

AI時代に求められる、コンピューティング基盤の在り方

 2026年6月9日、EnterpriseZine編集部主催のイベント「EnterpriseZine Day 2026 Summer」が開催された。モルゲンロットの添田貴嗣氏とSB C&Sの村上正弥氏が登壇したセッション「AI時代に求められる新しいコンピューティング基盤とは~企業のニーズに応える柔軟なGPUソリューション~」では、AI活用に欠かせないGPUリソースを企業がより効率的かつ安全に活用するためのポイントについて、具体的なプラットフォームとあわせて解説された。

生成AIの普及で顕在化する「GPUインフラ」の課題 価格高騰、電力消費量の増大……

 AIの急速な発展にともない、企業におけるコンピューティング基盤の重要性はかつてないほど高まっている。特に、生成AIをはじめとする高度なデータ処理にはGPUサーバーが不可欠だが、その導入や運用に係る課題が多くの企業・組織で悩みの種となりつつある。

 モルゲンロットの添田貴嗣氏は、企業が直面しているGPUインフラの課題について次のように語る。

 「生成AIの活用にはGPUサーバーが不可欠ですが、現在その価格が非常に高騰しています。また、GPUサーバーが新しくなる度に電力消費量が大きくなっている点も、企業の負担増につながっています」(添田氏)

モルゲンロット株式会社 営業本部 マーケティング部 部長 添田貴嗣氏
モルゲンロット株式会社 営業本部 マーケティング部 部長 添田貴嗣氏

 電力消費量の増大は、単なるランニングコストの問題だけにとどまらず、社会的な電力不足やCO2排出量の増加を助長すると見られるため、導入ハードルを高くする要因となっている。

 こうした課題を解消するため、現在多くの企業が生成AIのプラットフォームとしてパブリッククラウドを採用している。クラウドには初期導入コストを低減でき、インフラを意識せずにリソースを簡単に拡張できるなど、大きなメリットがある。しかし、クラウドに依存するほど、新たな懸念も顕在化すると添田氏は指摘した。

 「クラウドの利用が広がるにつれ、秘匿性のあるデータをクラウド上で取り扱う機会が増えてきました。しかし、海外ベンダーが運営するクラウドサービスは、現地政府の政策変更やベンダーのポリシー変更の影響を受けてしまい、データが第三者の手に渡ってしまうリスクを完全に排除できません。そのため、クラウド利用における『データの安全保証』、いわゆる『ソブリン』が昨今クローズアップされるようになってきました」(添田氏)

 こうしたリスクを回避しながらデータを確実に守るためには、海外の政府機関やサービス運営主体の影響力が及ばない、国内のデータセンターで管理する必要がある。今企業は、コスト削減と利便性を求めてクラウドへの移行を進めながらも、同時にデータガバナンスや安全保障の観点から、物理的なインフラの透明性と自国・自社内での管理を両立させなければならない複雑な状況に置かれている。

データセンターを巡る“ミスマッチ”を解消できるか 分散型コンピューティング基盤の注目高まる

 GPUインフラに係る課題は、サーバーの問題だけにとどまらず、いまや社会インフラ全体にも及んでいる。その最たるものが、データセンターの立地と電力供給の間に生じている、“ミスマッチ”ともいえる事象だ。

 現在、日本国内におけるデータセンターの多くは首都圏に集中しており、電力消費も首都圏に偏る傾向にある。一方、今後の脱炭素社会に向けて不可欠な再生可能エネルギーの発電施設は、北関東などの地方部に集中している。電力の発電場所と利用場所であるデータセンターの立地がミスマッチを起こしているため、電力の利用効率が思うように上がらない。

 この状況を解消し、効率的かつ持続可能なコンピューティング環境を実現するために提唱されているのが「分散型コンピューティング基盤」だ。

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 これは政府が推進する「ワット・ビット連携」と連動するもので、電力が豊富に存在する地方にコンピューティングリソースを配置し、それをクラウドのような形で遠隔地から利用する仕組みである。再生可能エネルギーの「地産地消」を促進することで、CO2排出量を削減しつつ、コストも抑えるメリットがあるという。

 ただし、このような大規模な基盤を構築するためには、解決すべき高い障壁が存在する。添田氏によれば、最大の課題は「1社単独での基盤構築はコストが見合わず、コンピューティングリソースの規模・分布と、利用者の規模・分布が一致しない」点だという。これらの課題を打開するため、モルゲンロットでは次のような解決策を提示している。

 「複数の企業が保有するコンピューティングリソースを各社単独で利用するのではなく、統合管理した上で、企業間で共用できる仕組みを整備していくこと。そして、コンピューティングリソースを保有している企業とそれを利用したい企業を円滑にマッチングする仕組みをプラットフォームとして提供すること。これらの仕組みを通じて、効率的な活用を促進したいと考えています」(添田氏)

 この構想を具現化したプロダクトとして、モルゲンロットは2つのサービスを提供している。一つは、GPUリソースを保有するデータセンターや企業と、それを利用したい企業をマッチングするGPUクラウドプラットフォーム「Cloud Bouquet」だ。利用者は、豊富なメニューから、自社に見合ったスペックとコストを選択して利用できる。

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 もう一つは、企業が保有するGPUサーバーのコンピューティングリソースを仮想化技術によって1基単位に分割し、複数のユーザー間で共有可能にするオーケストレーションサービス「TailorNode」だ。

「Cloud Bouquet」との連携も可能だ
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 これを用いることで、企業は場所を問わずに自社のGPUリソースを一元管理でき、社内外の多様なニーズにあわせてコンピューティングリソースを提供できるようになる。

遊休地にコンテナ型AIデータセンターを構築後、「TailorNode」でコンピューティングリソースを管理する事例
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非開発部門でもGPUリソースが必要に 複雑化する運用管理をどう乗り越える

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この記事の著者

EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)

「EnterpriseZine」(エンタープライズジン)は、翔泳社が運営する企業のIT活用とビジネス成長を支援するITリーダー向け専門メディアです。データテクノロジー/情報セキュリティの最新動向を中心に、企業ITに関する多様な情報をお届けしています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:SB C&S株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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