マカフィーは、2019年の10大セキュリティ事件を、12月17日に発表した。同ランキングは、ビジネスパーソンを対象に実施した、「2019年のセキュリティ事件に関する意識調査」の結果を基にしている。
第1位は、セブン&アイ・ホールディングス傘下のセブン・ペイが運営する、バーコード決済サービス「7pay」の一部アカウントへの不正アクセスによって金銭的被害が発生し、サービス廃止に至った事件がランクインした。
第2位はヤマト運輸の「クロネコメンバーズ」Webサービスにおける、外部からのパスワードリスト攻撃による不正ログイン、第3位は通信機器によるスパイ行為を行っているという指摘を受けた、5Gネットワーク建設において華為技術(ファーウェイ)の機器の締め出し強化が選ばれている。
その他のランキングは以下のとおり。
- 第4位:SNSに投稿された顔写真の瞳に映った景色を手がかりに、アイドル女性の住所を特定してわいせつ行為を行った男が逮捕された事件
- 第5位:Facebookのユーザー情報を含むデータがAmazon Simple Storage Serviceにてダウンロード可能な状態で公開されていたこと
- 第6位:ゆうちょ銀行を騙ったフィッシングメール
- 第7位:トレンドマイクロの元従業員による顧客情報の盗み出し、および第三者への売却にともなう情報流出
- 第8位:SMSを使って個人情報を盗み取ろうとする「スミッシング」の激化
- 第9位:「宅ふぁいる便」サーバへの不正アクセス、およびそれによる個人情報の流出
- 第10位:北朝鮮のハッカー集団による、アメリカや同盟国の企業に対するサイバー攻撃
マカフィーは、市場への浸透が進むバーコード決済サービスに関して、「利便性と安全性のどちらかを優先することなく、十分に安全性を確認した上でサービスを提供する必要がある」と企業に対して訴えた。また、消費者に対しては、利便性に伴うリスクについても理解した上で、類似サービスをうまく活用するよう求めている。