日立システムズは、政府共通のクラウドサービスの利用環境であるガバメントクラウドへの円滑な移行や運用を支援する新サービスを、2023年度中に提供する予定であることを発表した。
2022年6月に閣議決定された「デジタル社会の実現に向けた重点計画」では、ガバメントクラウドの活用や地方公共団体の基幹業務等システムの統一・標準化を進めるとの方針が示されている。
また、「基幹業務システムを利用する原則すべての地方公共団体が、目標時期である令和7年度(2025年度)までに、ガバメントクラウド上に構築された標準準拠システムへ移行できるよう、その環境を整備することとし、その取組に当たっては、地方公共団体の意見を丁寧に聴いて進める」とされている。
各自治体では、国の方針を受けて統一・標準化されたシステムを視野に入れたDX化を進めているのが現状だ。
日立システムズは総務省の「自治体DX推進計画」に対応するため、2021年6月から日立製作所と日立社会情報サービスと共同で自治体DXのソリューションを体系化するなどの取り組みを進めているという。
この取り組みの中で、今回のガバメントクラウド向け新サービスの構築や、業務効率化を支援するための製品拡充を検討しているとのこと。具体的には、今後標準化による帳票フォーマットの統一が見込まれることから、大量出力が必要な住民向け帳票について、印刷から封入封緘、発送までの一連の作業を実現する帳票アウトソーシングサービスなどの提供を予定している。
今回ガバメントクラウドへの円滑な移行や運用を支援する新サービスとしては以下の通り。
- 移行支援サービス:デジタル庁が活用を推進しているIaC(Infrastructure as Code)を用いて、クラウド基盤の構築作業を自動化することで、業務システムを短時間かつ高品質に移行する。これにより、移行支援期間である令和7年度(2025年度)までの対応に、自治体における切り替え作業の負荷が見込まれる中でも、ガバメントクラウド上へのスムーズな環境構築が可能
- 稼働後の運用支援サービス:サーバーなどの稼働監視を行う統合監視サービスをはじめとした、ガバメントクラウドの運用に必要となる様々なサービスをトータルで提供することで、自治体の運用負荷の軽減
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