レガシーデータベースへの依存率が高く、レガシーシステムとの連携を実現している企業やITベンダーにとって、費用対効果の高い手段でメインフレームデータにアクセスできることは、重要な要件になっている。
日本プログレスによると、古い非リレーショナルデータベースでは、独自仕様でデータが保管されているため、Microsoft SQL ServerやOracleなどのリレーショナルデータベースで情報を利用できるようにする前に、データのマッピングと変換処理が必要となり、連携作業は困難を極める。非リレーショナルデータにネイティブでアクセスすると、メインフレーム側の処理コストが高くなるため、多くの企業ではメインフレームのデータを複製したり他のプラットフォームへ転送したりすることで、データ変換コストを低減させていますが、これらの方法では遅延が発生するという。
Progress DataDirect Shadowは、この課題への解決策として、特許出願中のzIIP専用エンジン活用技術に基づくANSI SQL-92ベースのデータアクセス機能を提供。Progress DataDirect Shadowリリース7.2.1では、IMS/ DBデータベースおよびCICS配下の VSAMファイルに対するANSI SQL-92エンジンの負荷を、メインフレームの汎用プロセッサからメインフレームMIPS課金対象外のzIIP専用エンジンへ割り振ることで、メインフレーム側の処理コストを抑えることができる。
Progress DataDirect によって開発されたユニークなzIIP活用方法は、IBMとの協力により開発されたものであり、IBMや他のサードパーティのコードに影響を及ぼすことはないとのこと。また、専用エンジンによりメインフレームの価値を新しいワークロードへと拡大し、新しいユーザーを取り込み、かつ運用コストを削減する。
Progress DataDirect Shadowリリース7.2.1における標準ベースのSQL機能が、既存のWebサービスおよびイベントのChange Data Capture(CDC)機能と統合されることにより、単一の統合プラットフォームによるzIIP活用機能が完成。Progress DataDirect Shadowを使用している顧客の中には、SOA連携、SQLデータクエリー、イベントのCDC機能、Web化などに関連する処理のうち、最高で99%までをzIIP専用エンジンに割り振ることに成功しているという。
Progress DataDirect Shadowリリース7.2.1を使用すれば、メインフレームのデータを他のプラットフォーム上のデータベースへ複製したり、同期したりすることなく、今必要とするデータがあるメインフレームに対して、標準SQL機能を利用して安全にアクセスできるようになる。