スクールバス空間設計は、Salesforce(セールスフォース)のAIエージェントプラットフォーム「Agentforce」を活用して、AI営業エージェント「Frank」を実装。8.1億円規模の機会損失を解消し、商談化率75%向上、導入3ヵ月で2,650万円の成約を達成しているとのことだ。
スクールバス空間設計は、リノベーション設計施工・不動産仲介・店舗デザイン・カフェ運営を一気通貫で手掛ける事業を展開する企業。大阪・京都・神戸・堺・東京・福岡へと事業を拡大し、売上高21億9千万円、従業員105名(グループ計)を数える。
しかし事業拡大にともない、累計3,000件に上る資料請求の見込み顧客への対応が組織のキャパシティを超え、年間で約8.1億円規模の機会損失が生じていたとのことだ。同社のビジネスは不動産・金融・建築の3領域にわたる専門知識を必要とするため、人員増強による対応には採用・教育コストの面で限界があったとしている。また、従来活用していたマーケティングオートメーションツールによるステップメール配信も、顧客一人ひとりの深い悩みに向き合う「個別相談」の代替にはなり得なかったとのことだ。
この課題解決のために、同社は経営・営業・広報・SE・ベンダーが一体となり、Agentforceを活用したAI営業エージェント「Frank」を開発。Frankは、同社の世界観と不動産・金融・建築にまたがる専門知識を完全に学習し、以下の特徴を備えているという。
4ステップAI対話ファネルの実装
- STEP 1: Catch(顧客の悩みをつかむ):顧客の曖昧な初期衝動を掴い上げ、構造化された選択肢で対話の土壌を作る
- STEP 2: Qualify(条件を整理する):アクティブリスニングで共感を示しつつ、予算や実現可能性の現実的なラインを引く
- STEP 3: Nurture(信頼を築く):複雑な技術的要件を分解して見せ、圧倒的なドメイン知識で「プロの壁打ち相手」として信頼を得る
- STEP 4: Convert(面談予約へつなぐ):高まった熱量を逃さず、対話の延長線上で必要情報を取得し、人間の担当者へバトンタッチ
あらゆる顧客接点への配置
Frankは、自社ウェブサイト、ステップメール、公式LINEなど、あらゆる顧客接点に配置され、24時間365日の対応を実現。深夜2時の問い合わせでも即座に個別対応し、顧客の熱量が最も高い瞬間に予約完結まで導くという。
自然な対話フローでの情報収集
従来の無機質な入力フォームではなく、会話の文脈の中で自然に名前、希望日時、エリア、連絡先などの5つの構造化データを取得。離脱率(Drop-off)を極限まで抑えながら、リード情報を取得するとしている。
Agentforceの導入や構築にあたっては、コインタックスが支援を行ったとのことだ。
導入効果
定量的なビジネス成果
- 資料請求数:90件 → 190件(211%増)
- ステップメール経由の商談化件数:2件 → 12件(600%改善)
- AI経由の商談化率:75%(通常リード37.6%の約2倍)
- 導入3ヵ月の成約実績:累計17件のリード獲得から3件・2,650万円の成約
- 年間売上向上インパクト:2.2億円を見込む
定性的なビジネス成果
- 顧客の「言語化されない悩み」を深い対話で可視化
- 専門用語を自然に織り交ぜながらプロフェッショナルとしての信頼を構築
- スタッフが調整業務から解放され、創造的な顧客体験の創出に集中できる環境を実現
【関連記事】
・セールスフォース、インフォマティカ統合でAIエージェント向け「信頼できるコンテキスト基盤」を提供
・中小企業向け「Slack CRM」提供 Salesforce スイートでAIエージェントも利用可能に
・山口フィナンシャルグループ、Agentforceなど導入で全社的なCRM/SFAシステム改革へ
この記事は参考になりましたか?
- 関連リンク
- この記事の著者
-
EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
「EnterpriseZine」(エンタープライズジン)は、翔泳社が運営する企業のIT活用とビジネス成長を支援するITリーダー向け専門メディアです。データテクノロジー/情報セキュリティの最新動向を中心に、企業ITに関する多様な情報をお届けしています。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア
