山形県の基幹ネットワーク再構築事業について、ネットワンシステムズが基本設計から機器調達、環境構築、運用設計までを一貫して支援し、ネットワーク基盤の刷新を完了したとのこと。今後5年間にわたり運用業務も担うとしている。
同事業では、複雑化していた既存ネットワーク構成を整理・統合し、将来性を見据えたアーキテクチャのもと、有線LANから無線LANを主軸とした約4,000台規模の端末移行をともなう柔軟なネットワーク基盤へと転換。2月より安定的に稼働しているとのことだ。
また、同基盤で整備した災害時応援者用ネットワークは、平時は来庁者向け公衆無線LANとして公開し、OpenRoaming(オープンローミング)にも対応しているという。
山形県の従来のネットワークは、有線LAN接続を前提とした構成や複雑なアクセス制御が要因となり、柔軟な業務環境への対応や効率的な運用管理の面で課題を抱えていたとのことだ。また、クラウド活用の拡大や業務のDX化が進む中、将来の拡張性や運用効率化を見据えた基盤を整備する必要があったとしている。
同事業は、2024年度に実施された基本設計業務と、2025年度の再構築および2029年度までの運用業務から構成されるとのこと。ネットワンシステムズは両業務についてプライムベンダーとして支援し、ネットワーク全体を俯瞰した視点のもと、設計段階で策定したアーキテクチャを実装まで一貫して反映したと述べている。
再構築にあたっては、既存ネットワーク構成の整理および最適化を実施するとともに、セキュリティを維持しながら構成の簡素化と運用効率の向上を図ったとしている。
同事業による導入効果は以下のとおり。
業務効率向上を支える無線を主軸としたネットワーク構成への転換
従来の有線LANを中心とした構成を見直し、無線LANを主軸とする基盤に転換。証明書配布の仕組みを整備することで利用者側の基本操作を不要とし、約4,000台規模の端末を円滑に移行したという。場所に依存しない柔軟な業務環境を実現したとのことだ。
セキュリティレベルを維持・向上させる構成最適化
既存ネットワークのACLおよびファイアウォールポリシーを整理・統合し、VRFによる分離設計を実施。セキュリティを維持しながら構成の簡素化を図り、安全性と管理性を両立したという。
統合管理基盤による運用高度化と安定稼働の実現
統合管理基盤(Cisco Catalyst Center)を導入し、有線・無線ネットワークを統合管理。ネットワーク全体の可視化と集中管理を実現するとともに、約500~600台規模の機器更新を重大なトラブルなく完了し、安定稼働を開始したとのことだ。
北海道・東北地方で県庁初となるOpenRoamingによる公衆無線LAN実装
同基盤の整備においては、災害発生時に応援職員や関係機関からの派遣者などが利用する応援者用ネットワークを構築しているという。この応援者用ネットワークは、平時には来庁者向けの公衆無線LANとして公開しており、認証済みIDを用いてセキュアに接続可能なOpenRoamingを実装しているとのことだ。同取り組みは、北海道庁および東北地方の県庁として初めての導入事例になるとしている。
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