今回の提携は、日立が、ハイブリッドクラウドを実現する「VMware vCloud® Datacenter Services」プログラムに参画することで基本合意したもの。日立は、今後、日立クラウドソリューション「Harmonious Cloud」のサービスメニューに「VMware vCloud® Datacenter Service」を追加し、2013年度に高信頼なハイブリッドクラウドサービスの提供を開始する予定だという。
これにより、2012年12月に「日立-VMwareコンピテンスセンター」(神奈川県横浜市)を開設し、「VMware vCloud® Datacenter Services」プログラムに準拠したハイブリッドクラウドサービスの開発や、クラウドを支えるITプラットフォーム製品・サービスの開発を行うという。同時に、両社はグローバル市場におけるクラウドサービスのマーケティング・拡販を共同で推進するとしている。
日立とVMwareは、2004年にストレージ分野で技術連携を開始して以降、ITプラットフォーム製品の開発をはじめ、クラウドやビッグデータ利活用など、さまざまな分野で協業を進めてきたという。今回、両社は、グローバルにおける高信頼なハイブリッドクラウドサービスの展開加速と、それを支えるITプラットフォーム製品・サービスの強化を目的として、グローバルな戦略的提携に合意したという。
発表によると今回の提携の概要は次のとおり。
1. 高信頼なハイブリッドクラウドサービスの提供
日立は、「Harmonious Cloud」のサービスメニューに「VMware vCloud® Datacenter Services」を追加。グローバルに事業展開を進めるユーザーを対象に、日立が基幹業務システムや社会インフラシステムにおいて培ったシステムインテグレーション力と、高信頼なITプラットフォーム製品・サービスをもとに、オンプレミスの基幹業務システムとクラウド、もしくは複数のクラウド間連携をグローバルで実現する高信頼なハイブリッドクラウドサービスを提供。
2. ITプラットフォーム製品・サービスの開発連携の推進
(1) VMware製品のサポート:日立は、VMwareとの深いレベルでの技術協力関係のもと、今後、サポートサービス「日立サポート360」において、基幹業務システム向けに提供している「プレミアム」グレードのサービス対象として、初めてVMwareのサーバ仮想化製品を加え、仮想化技術を活用したクラウド環境の安全・安心な運用を支援。
(2) ITプラットフォーム製品開発の加速:日立は、今回の戦略的提携に先立ち、2012年10月に、クラウドの迅速かつ容易な構築、運用を実現する日立統合プラットフォーム「Hitachi Unified Compute Platform」を製品化するにあたり、サーバ仮想化基盤にVMware製品を採用。とくに、IaaS基盤モデル「Hitachi Unified Compute Platform Pro for VMware vSphere®」では、「VMware vCenter™ Server」の管理画面からサーバ、ストレージ、ネットワークの一元管理を可能とするなど、両社の技術を深いレベルでの統合を実現。
3. VMware製品に関する包括的ライセンス契約のグローバルへの拡大
■ニュースリリース
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2012/11/1105.html