国家安全保障、重要インフラ、ミッションクリティカル企業向けのソブリン・コラボレーションプラットフォームを提供するMattermostは、データ中心セキュリティとAIエージェントのワークフローをソブリン運用にもたらすという、「Mattermost v12」をリリースした。
厳格なセキュリティ/ソブリン要件が求められる環境下での人とAIのコラボレーションには、関わる人に対する強力なアクセス制御と、組織の管理下にとどまるAIの2つが必要だという考えから、v12はデータ中心セキュリティを拡充し、AIエージェントのワークフローが同じ環境でそれと連携して動作するという。
データ中心セキュリティ:ソブリン環境のための動的ポリシー
ソブリン環境では、モデルとデータが組織の内部にとどまる。データ中心セキュリティは、そのうえで組織内の「誰が、どの端末から、どの情報にアクセスできるか」を制御し、その環境で働く人々の間でニード・トゥ・ノウ(知る必要のある人だけが知る)の原則を保つとのことだ。v12では、ユーザー、チャンネル、端末の状況に基づいて、これを拡充したと述べている。
- グローバル属性:これまで別々の場所で管理していたユーザー属性、分類マーキング、チャンネル属性を、単一の管理画面に統合
- 階層属性:組織の実際の階層やルールをポリシーに反映できる。たとえば「クリアランスがSecret以上」や、Program・Project・Teamの構造などにより、複雑なアクセス判断を自動化。ランクや階層は、組織の権威あるユーザーソースからインポートできる
- セッション属性・環境属性:各セッションが、デバイスの識別情報(デバイス証明書、MDM登録など)、ネットワークの状況(IPアドレス、ネットワーク種別、VPN接続状況など)、デバイスの状態(OS、クライアントバージョンなど)を報告する
- スマートマーキング:分類、プログラム、取扱注意事項などのマーキングをチャンネルに適用し、各ユーザーの属性と照合できる。管理者はそれをチャンネルのヘッダーやバナーにラベルとして表示でき、チャンネルオーナーが非表示にすることはできない
- ABAC監査ログ:アクセスの判断を記録し、監督やコンプライアンス審査を支援
Mattermostでの人とAIエージェントの協働
Mattermostのプラットフォーム内に、ソブリン環境を保ちながらAIエージェントを取り込めるという。ユーザー側で自らAIモデルを選び、エアギャップ環境やネットワークを隔離した環境を含む自社のインフラ上で運用可能。国家安全保障、防衛、企業、重要インフラの業務に適していると述べている。機密性の低い業務では、組織のルールのもとで外部の商用AIモデルを利用することもでき、AIとのやり取りは監査のために記録できるとのことだ。
今後の方針:AI利用の統制の強化
今後は、ユーザーの属性に応じたAI機能の利用制御や、AIエージェントの動作をポリシー、記録、人による承認のもとで統制することを検討しているという。
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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