Sysdigは、AIエージェント向けのランタイムセキュリティとガバナンスを提供する「Sysdig AI Defense」の一般提供を開始した。
同製品は、エージェントが起動するエンドポイントから、アクセスするクラウドまで、エージェントのあらゆる行動を把握し、組織のポリシーに照らして、それぞれの行動を「許可する」「ユーザーに確認を求める」「完了前にブロックする」のいずれかに振り分ける、ガードレールの役割を果たすとのこと。このガードレールはリアルタイムに働き、監査にもそのまま対応できるとしている。
次の3つの観点から、エージェントの一つひとつの行動をリアルタイムに判定するという。
- エージェントが何をしようとしているか
- 実際に何をしているか
- その認証情報で何にアクセスできるか
判定では、すべての行動を組織のポリシーと照合し、違反する行動は実行前にブロック。万一すり抜けた場合は、そのプロセスを強制終了するとのこと。カーネルレベルで記録を残し、残った記録は、侵害されたエージェントや暴走したエージェントでも改ざん不可能だとしている。
エージェントの内部ではハーネスを計装し、エージェントがどのツール、MCPサーバー、スキル、プラグインを呼び出したかを把握できるという。どのような引数で、どの対象に対して呼び出したかも確認できるとのことだ。
従来のエンドポイントだけを監視するツールは、プロセスは見えても、エージェントの意図までは読み取れない。また、ネットワークだけを監視するツールは、ネットワークを経由しない多くの行動を見落としてしまう。一方、Sysdig AI Defenseは、行動が完了する前に、その時点でエージェントがアクセスできる範囲を踏まえて評価するという。たとえば、テスト環境の認証情報を読み取るだけなら、取るに足らないノイズだが、本番環境を管理するキーを読み取れば、それは紛れもないインシデントである。
Sysdig AI Defenseで、組織は次のことを実現できるという。
- すべてのエージェントと、その責任者を可視化:ランタイムテレメトリをもとに、エージェントのライブインベントリを構築。対象は、エージェント、ハーネス、モデル、MCPサーバー、スキル、プラグイン。Claude Code、Codex、GitHub Copilot、Cursorなど、どのプラットフォーム上のエージェントでも、責任を負う担当者までたどれる
- リスクのある行動を、完了前に阻止:エージェントに許可する行動は、ポリシーテンプレートを出発点に定義できる。テンプレートには、「OWASP Top 10 for LLM Applications」などのフレームワークに対応したルールが含まれる。ポリシーはまずアラートモードで運用を始め、準備が整った段階でブロックを伴う運用に切り替えられる。運用を切り替えると、審査を経ていないMCPサーバー、スキル、プラグインを実行前に止められる。リスクの高い認証情報の読み取りや、想定から外れた挙動は、ブロックするか、人によるレビューのために保留できる。開発者向けの例外手続きも用意されている
- エージェントが実際に何をしたかを調査:すべてのセッションをリアルタイムに記録する。ライブのアクショングラフは、各ステップを順を追って表示する。エージェントが「やっている」と報告した内容と、実際の行動を並べて確認できる。あわせて、アクセスできた範囲と、誰の権限で動いていたかも示す
- エージェントに許可されていた行動を証明:どのポリシーが、いつ適用され、誰が承認したのかを記録する。この記録は改ざんできず、監査にもそのまま使える
- AIのコストをリアルタイムに管理:すべてのモデル呼出を、エージェント、チーム、その背後にいる担当者に紐づけられる。AIゲートウェイを経由しない呼び出しも対象。これにより、高価なプレミアムモデルが定型業務に使われている箇所を把握できる。月末の請求書を待たずに、実際の利用状況に基づいて手を打てる
Sysdig AI Defenseは、既存の管理ツールでそのまま展開でき、エージェントの動作にも影響を与えないとのこと。エンドポイント保護やモデルテスト、レッドチーミングなど、すでに使っているツールを置き換えるのではなく、それらを補完するものだとしている。
追跡できる範囲は、次のとおり。
- 従業員のワークステーション
- 本番環境のLinuxやKubernetes
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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