UiPathとIoT-EXは、4月28日、接触者の特定・機器制御を可能にするソリューション「Proximity Automation」を共同で開発したと発表した。本製品は、感染症対策を含む企業のBCPにも利用できる。
「Proximity Automation」の開発では、IoT-EXが開発した「beaconデータ収集システム」を、同ソリューションの中核となる「IoT-HUB」に接続する。「beaconデータ収集システム」は、親機の「Base Station」(IoTルータ)に、子機のスマートフォンを持った従業員が近づくと、親機と子機のUUIDおよび距離を収集できる。「IoT-HUB」には、他の企業が提供するIoTサービスやシステムも接続でき、LPWAを利用した収集方式も可能。屋内に限らず、移動中や屋外でのIoT機器の制御に対応する。
さらに、「IoT-HUB」にRPAプラットフォーム「UiPath」を接続することで、「UiPath」から機器の制御や人への通知といったアクションを、リモートまたは自動で行えるようになる。今回の、UiPathとIoT-EXが共同開発した技術によって、異なる会社のモノやサービスを組み合わせ、これまでにない価値を提供できる。
例えば企業内に新型コロナウイルス感染症の感染者が出た場合、「Proximity Automation」を活用すれば、濃厚接触者および間接的に接触した可能性のある従業員の特定が可能になる。総務・人事部門は、従業員に感染が判明した場合の連絡方法をあらかじめ定めておき、感染が判明した従業員は、規定の方法で会社に連絡する。
連絡を受信すると、親機・子機から集められた「IoT-Hub」のデータから、「UiPath」を通じて当該従業員と接触した可能性が高い候補者を割り出し、メールなどによって数分程度で濃厚接触者候補にアラートが送られる仕組みとなっている。