2024年10月28日、キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)は、「マイグレーション用オンライン基盤ソフトウェア」を提供開始した。
同ソフトウェアは、メインフレームのオンライン制御機能(IBM:CICS、IMS、NEC:VISⅡ、富士通:AIM)を代替するプラットフォーム。保守サポートを含むサブスクリプションで提供され、顧客のシステムのモダナイゼーションに向けた取り組みを支援するという。
同ソフトウェアの特徴は以下のとおり。
- オンライン実行制御のエミュレート:オンラインプログラムの多重実行制御や端末IDの管理など、現行メインフレームのシステム定義に基づく挙動をエミュレートする
- 最小限のアプリケーション修正:従来のインターフェースのままで機能を実装し、既存の開発スキルの活用や開発生産性を維持できる。また、アプリケーション移行時の変換リスクも最小限に抑える
- 柔軟なカスタマイズ性:顧客固有の要望に対応できるよう設計。パフォーマンスの最適化や拡張性など、顧客のニーズに合わせたカスタマイズができる
- エンドユーザーへの教育工数を削減:従来の端末エミュレータの操作性を再現できるため、エンドユーザーに対し移行後の操作説明などの対応が不要。移行後の教育工数を削減できる
- サポート窓口による安心サポート:同社が提供する保守サービスにより、本番環境への移行後も、最新OSへの対応などのシステム運用をサポートする
今後、同社はマイグレーションツールの機能拡充を進めると述べている。たとえば、富士通メインフレームからオープン環境へのマイグレーションを行う顧客に向け、既存の富士通MSP版マイグレーションツールの機能を拡充。AIMに関連するプログラム変換ツール、画面定義変換ツールなどのオンライン系マイグレーションツールの網羅性を拡大し、短納期、高品質なマイグレーションを提供するとしている。
また、RAGを用いた生成AIでの生産性および品質向上、課題解決の迅速化、マイグレーションの知見を持たない技術者へのスキル補完などにより、システムのモダナイゼーションを支援するとのことだ。
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