日立は、ハードウェア性能を最大限に引き出す超高速データベースエンジンの研究開発を東大と共同で推進してきたという。この研究開発は、最終的な目標として、2013年度中に従来型データベースエンジン比で800倍程度のデータ検索性能達成をめざしているという。
今回は、これまでの研究開発成果を反映し、従来比で約100倍のデータ検索性能を発揮するデータベースエンジンを製品化したもので、これによりビッグデータの高速処理を求める市場ニーズに対応するとしている。
超高速データベースエンジンは、データ入出力要求の発生順序とは無関係な順序で非同期にデータを処理する「非順序型実行原理」に基づき、データ入出力処理を行うという。これによりサーバのマルチコアプロセッサ、およびストレージシステムの利用効率を最大限に高めることができ、高速なデータ抽出および検索を可能にするとしている。また、標準SQLに対応することで既存の分析ノウハウを活用できるという。
日立は、この高速データベースエンジンと日立のサーバおよびストレージ製品とを組み合わせて、ビッグデータ分析の需要に向けて、事前に検証済みの高速データアクセス基盤として製品化していくという。
今回はその第1弾として、超高速データベースエンジンおよび、日立アドバンストサーバ「HA8000シリーズ」と、データアクセス性能の高いSSDを搭載した日立のストレージ製品とを組み合わせた構成による「Hitachi Advanced Data Binderプラットフォーム」を6月7日から販売開始するという。出荷は、6月29日からだという。
■「Hitachi Advanced Data Binder プラットフォーム」の詳細
http://www.hitachi.co.jp/Prod/comp/soft1/big_data/data-binder.html