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週刊DBオンライン 谷川耕一

プロセスマイニング ☓ RPAで業務プロセス最適化が可能に:ABBYYとBlue Prismの協業戦略


 「プロセスマイニング」は、従業員などの日々の業務活動ログなどを取得し、分析することで業務プロセスを明らかにして業務の無駄や例外処理、ボトルネックなどを見つけ出すことだ。見つかったプロセスを改善し、業務の効率化を図る。ここ最近プロセスマイニングは、RPAで自動化すべき業務プロセスを見つけ出すためにも利用されるようになり、改めて注目を集めている。

プロセスマイニングの市場がグローバルでも日本でも拡大中

 プロセスマイニングツールを提供するABBYYは、1989年に電子辞書などの語学関連のビジネスで創業した。その後はOCR製品などを提供し、グローバルにビジネスを展開している。現在はDX実現のためにドキュメントデータとビジネスプロセスを理解できるようにする製品としてAI OCRやプロセスマイニングツールのABBYY Timelineを提供している。

 調査会社(Everest Group)によれば、プロセスマイニング市場は2020年にグローバルで3.2億ドルほどあり、前年比60%以上の伸びとなっている。2020年から2022年にかけて、3倍に成長すると予測されている。日本市場はITRによれば2020年に5.3億円規模で、前年比253.3%と伸びており、2021年も前年比83%の成長を予測している。

 現状、プロセスマイニングは業務プロセスの自動化のために必要とされており、データに基づいてプロセスの見える化を実現し、ツールを使うことでそれを迅速に実施できるのがポイントだと言うのは、ABBYYジャパン株式会社 代表取締役 CEOの小原 洋氏だ。業務プロセスの中で何が起きていて、ボトルネックの原因が何かを明らかにする。それがABBYY Timelineを使えば、データを基にして簡単に見つけ出すことができる。

 ABBYY Timelineは"Easy to Use"を謳っており「ノーコード、ローコードで、利用するのにSIは不要です。ビジネス現場でもすぐに使えます」と小原氏。業務プロセス全体を俯瞰して見るプロセスマイニング、個人のPC操作などをマクロに把握するタスクマイニングの2つを有するのもABBYY Timelineの特長だ。

ABBYYジャパン株式会社 代表取締役 CEO 小原 洋氏

 ABBYY Timelineのスキーマ分析機能を使えば、たとえば業務プロセスの中の例外処理パターンを把握できる。スキーマ分析だけでは分からない個々の例外処理の詳細は、パス分析機能を用いより細かく解析可能だ。ABBYY Timelineは2021年から日本市場で本格展開を始め、製造業やサービス業の請求書発行のプロセスや商品集荷フロー、カスタマサービスの対応など幅広い業務の分析に使われている。ABBYY Timelineを用いることで、業務をどのように効率化するかの材料、効率化のための参考情報が得られる。また、そもそも業務プロセスの自動化を目的として、ABBYYのプロセスマイニングを採用するケースも増えている。

 運用資産1兆ドル超で、500万人以上のクライアントをもつ金融サービス企業では、取引を監視し、投資家の口座開設などのプロセスに対する規制リスクを軽減するために、ABBYYを採用している。この企業ではコンプライアンスに関する監視のプロセスを自動化し、年間で200万ドルのコスト削減を実現している。

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プロセスマイニングとRPAの組み合わせでデータを基に迅速に改善すべきプロセスを見つけ出す

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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