第一生命保険は、会計業務プラットフォームとして「SAP S/4HANA」を採用したと発表した。
第一生命の会計システムは、約30年に渡ってメインフレームに構築している自社システムに加え、2006年2月に導入したオンプレミス型の会計システムSAP ERPを併設していたという。そのため、本社会計業務においてメインフレームで実施する事務とSAP ERPで実施する事務に分断され、複雑かつ非効率なシステム構成となっていたそうだ。
また業務プロセスにおいても、紙ベースでの業務が中心だったことから、従業員の出社や印鑑による決裁証跡の必要性が生じるなど、多様な働き方に柔軟に対応できないことに課題を抱えていたとのこと。
そこで第一生命では、会計業務の将来像として「スマートな働き方」「スマートな会計組織」「スマートな会計インフラ」を策定し、2021年4月から変革に着手。策定した方針の下、会計システムをリアルタイム性と証憑類の保存に優れているSAP S/4HANAをベースとしたクラウドシステムに統合したという。これにより、ペーパーレス化を通じた業務効率化やテレワーク推進など、会計業務におけるDXを加速したとしている。
なお、同システムは第一生命の本社会計業務において、2023年5月に稼働を開始したとのことだ。
今後は新たなデジタルテクノロジーを活用した会計業務の効率化や、会計データ活用による経営の意思決定の高度化などを推進するとしている。
【関連記事】
・さくら情報システム、SAP S/4HANA Cloud導入ソリューションを提供 導入から保守まで支援
・野村HD、グループ全体のタレントマネジメント基盤として「SAP SuccessFactors」を稼働
・primeNumber、「SAP.iO Foundry Tokyo」に採択 基幹データの活用支援へ