成熟度が上がったいまだからこそ、製品選択に真剣に取り組むべき
かつては、システムを新たに構築する際には、どのデータベースを選ぶかはかなり重要だった。大規模なシステムであれば、様々な比較資料を作り、さらに実データ、実機を用い大がかりなベンチマークテストを行うことも多々あった。多くのリソースと手間をかけ、データベースを選んでいたのだ。
ところがここ最近は、データベースを選ぶ際に大がかりなベンチマークテストを行い比較評価したといった話を、ほとんど聞かなくなった。システム事例の取材などで話を聞いても、紙の資料では比較したがベンチマークまでは行っていないことも多い。
多くの場合、これまでOracleを使ってきたから次もOracle。シェアが高いから、あるいはプラットホームがWindowsだからSQL Serverを選ぶというように、あまり積極的な理由で製品選択の作業が行われていない。これは、どのデータベース製品もそれなりに成熟し、製品としての完成度も上がってきたためとも考えられる。
たしかに基本的な機能、性能の部分には、いまや大きな差がなくなりつつあるのがデータベース製品の状況なのかもしれない。 とはいえ、もう少しじっくりと各製品を眺めてみれば、それぞれの特長というものがあらためて浮かび上がってくるはずだ。Oracleの良さ、SQL Serverの良さ、そしてDB2の良さというものを今一度見つめ直してみると、自分たちが実現しようとしているシステムにベストフィットの機能や性能が見えてくるかもしれない。
製品としての成熟度が上がってきたいまだからこそ、今一度きっちりと製品比較をする。そして、自分たちの要求に本当に合った製品を選ぶことができれば、中長期的なTCO削減につながる選択になるのかもしれない。
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谷川 耕一(タニカワ コウイチ)
EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...
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