パロアルトネットワークスは、AIセキュリティプラットフォーム「Prisma AIRS 2.0」を発表した。2025年7月に買収したProtect AIをネイティブ統合した、主要なプラットフォームであるPrisma AIRSのアップグレード版になるという。
Prisma AIRS 2.0は、自律型エージェントからモデル自体まで、AIアプリケーションのライフサイクル全体をエンドツーエンド(E2E)で保護するとしている。深層モデル検査、リアルタイムエージェント防御、継続的なレッドチーム活動を単一プラットフォームで統合するとのことだ。
開発段階での深層AIエージェントおよびモデル検査と、本番環境でのリアルタイムエージェント防御をシームレスに連携させることで、包括的なE2EのAIセキュリティを提供。また、自律型AIレッドチーミングにより継続的に検証される同プラットフォームは、AIモデル、エージェント、データ、ユーザー間のあらゆるやりとりを保護するとしている。
以下3つの強化されたセキュリティモジュールを通じて、大規模な可視性・制御・確信を提供するとのことだ。
- AIエージェントセキュリティ:自律型ワークフォースの保護。プロンプト注入、ツールの悪用、悪意あるエージェント行動に対するリアルタイムのインライン防御を提供。認可済か未認可(シャドーAI)かを問わず、使用中のすべてのAIエージェントを発見・インベントリ化し、急増するAIエージェントを保護するために必要な可視性と管理を実現
- AIレッドチーミング:継続的・自律的な脆弱性の探索。生成AIアプリケーションの新たな動的攻撃対象に対応。自律的・継続的・文脈認識型のエージェント的なアプローチと500以上の専門性の高い攻撃手法を用い、企業AIシステムの脆弱性が悪用される前に脅威を積極的に発見。現実の攻撃者と同様の思考を持つ永続的自動レッドチームを実現
- AIモデルセキュリティ:オープンソースモデル導入の保護。モデル自体の深層アーキテクチャ分析を実施し、従来のスキャナーでは検知できない脅威を発見。アーキテクチャ上のバックドア、データポイズニング、モデル層内に隠された悪意あるコードなど、高度なAI固有の脅威を検出可能。モデルのアーキテクチャ、トレーニングデータセット、オープンソースライセンス、すべてのソフトウェア依存関係を含む、エンタープライズAIの完全な「構成要素リスト」を提供。これにより、AIモデルのガバナンス、リスク、コンプライアンスに対する可視性を実現
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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