TiDB運用で実感した「メンテナンスフリー」の価値
2025年9月25日、「ジョジョの奇妙な冒険 オラオラオーバードライブ」は無事にリリースを迎えた。リリース直後の突発的なアクセス増に対しても、事前の負荷試験とチューニングの成果により、大きなトラブルなく乗り切れた。
運用後、TiDBの効果を最も感じているのは、「スケーラビリティと柔軟性」だ。
「リリース直後は過剰にリソースを用意していましたが、アクセス状況が落ち着いてきたタイミングでスケールインを実施しました。従来であれば、この作業のために深夜メンテナンスを計画し、ユーザーにサービス停止を案内し、エンジニアが待機する必要がありました。しかしTiDBでは、サービスを稼働させたままノード数を減らすだけで完了します。ユーザーへの影響も皆無でした」(清水氏)
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的野氏も「アプリ内のイベントにあわせて負荷が高まった際も、『ちょっと重くなってきたからノードを足そう』という判断が即座にできます。計画停止の調整コストや機会損失を考慮せず、必要なときに必要なだけリソースを増減できる。これは担当者の精神的な負担を大きく下げてくれます」と、現場視点でのメリットを強調する。
また、副次的なメリットとして、開発環境のコスト削減効果もある。gumiでは多くの開発プロジェクトが並行して走るため、開発環境のデータベースコストがかさみやすい。しかし、開発環境に「TiDB Cloud Serverless」を採用したことで、Amazon Auroraを使用していた頃と比較してもコストを圧縮できている。
今回の成功を受けて清水氏は、「社内でもTiDBの有効性が証明されました。今後も新規タイトルにおいて、シャーディングが求められる案件では積極的に検討していきます」と話す。
シャーディングによる複雑なアプリケーション実装、スケーリングにともなうダウンタイム……これらから解放されたgumiのエンジニアたちは、より本質的な“おもしろいゲーム開発”へとリソースを割くことができる。まさに同社の取り組みはゲーム業界のみならず、高トラフィックなサービスにおいて分散データベースを採用する際の成功モデルとなりそうだ。
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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