ETERNUSは、メインフレーム向けのディスク装置として誕生して以来、各時代の技術トレンドを取り入れながら成長してきた富士通のストレージ製品ブランド。既に全世界で71カ国で導入されている。今回は、製品ラインナップにエントリー・モデル「ETERNUS DX80 S2/DX90 S2」およびミッドレンジ・モデル「ETERNUS DX410 S2/DX440 S2」を追加した。
今回、新シリーズを投入した狙いは5つ。1点目は、最新テクノロジーの採用による性能向上。内部バスやキャッシュ性能の強化によってスループット性能の向上を図った。また、業務環境の変化に合わせて構成をスケールアップできる仕組みを整えている。
2点目は、ストレージ管理ソフトウェアの強化による使いやすさの追求。ユーザーインターフェースを改善し、直感的な操作を可能にした。また、ストレージ装置の設定からバックアップまで、管理に関わる操作を一つのコンソールにまとめることで作業効率の向上に努めた。さらに、エントリーモデルからミッドレンジまで管理用のコマンドラインツールを統一することで定型動作の自動化の利便性を向上させている。
3点目は、ストレージ管理ソフトウェアや新機能追加による運用性の向上。ストレージ容量を仮想化することで、初期投資を抑制したスモールスタートを可能にした。また、利用状況をモニタリングし、データを最適なドライブに自動的に再配置することでパフォーマンス向上と保管コストの削減を図っている。情報漏洩防止のためのドライブのデータ暗号化にも対応している。
4点目は、大幅な小型化・省電力化。高効率の電源供給モジュールを採用することで最大で54%の消費電力削減を可能にした。また、高密度実装設計と搭載部品の削減によって大幅な小型化を実現している。
5点目は、DXシリーズ全体の統一性の実現。ハイエンド・ミッドレンジモデルが装備する機能をエントリーモデルにも搭載することで、名実ともにブランド間の統一性を打ち出した。ユーザーのニーズに合わせて、シリーズが一元的にフォローできる体制を整えた形だ。
「性能、スループットという点では世界でもトップだという自負がある。また、メインフレーム時代から培ってきた信頼性やセキュリティには自信がある。さらに、ローエンドからハイエンドまで共通の考え方、アーキテクチャに基づいている点は買収でラインナップを揃えた他社では真似できない富士通ならではの強みだ。この3点を強みとして、今後、世界でさらにシェアを拡大していきたい」(五十嵐氏)