SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Data Tech 2024

2024年11月21日(木)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

目指せリア充!コーソル流 RAC 活のススメ ~シングル卒業~

11g R2 RACとGrid Infrastructureのバックアップと障害復旧


第5回目は、ASMのアーキテクチャを紹介させていただきました。 第6回目では、Oracle Real Application Clusters 11g Release 2 におけるバックアップと障害発生時の復旧について説明します。 前半では RACデータベースのバックアップと復旧について、後半では Oracle Grid Infrastructure に関連するさまざまなデータのバックアップと復旧について説明します。

1. RAC データベースのバックアップ

 本章では、RAC データベースのバックアップについて説明します。 なお、RACデータベースにおいてバックアップすべきファイルと取得方法は、シングル・インスタンス環境と同じです。

バックアップすべきファイル

 シングル・インスタンス環境と同様に、以下の3種類のファイルをバックアップします。

 ・データファイル
 ・制御ファイル
 ・SPFILE (サーバーパラメータファイル)

バックアップの取得方法

 以下のいずれかの方法を用いて、ファイルをバックアップします。

 ・Oracle Recovery Manager(RMAN)を使用したバックアップ(オラクル社推奨)
 ・ストレージ機器の機能(NetApp SnapMirror や EMC Recovery Point 等)を使用したバックアップ
 ・Oracle Secure Backup 等を使用して外部ストレージへバックアップ
 ・cp等のOSコマンドを使用したバックアップ

 ただし、ASMにファイルを配置している場合は、RMAN以外のバックアップ取得方法を原則的に使用できないことに注意してください。 弊社で最近手がけるほとんどのRAC構築案件でASMを使用していること、オラクル社が推奨するバックアップ取得方法であること、バックアップを支援する機能が充実していることなどを踏まえ、今回の記事ではRMANを使用した手順を紹介します。

 RMANを使用してデータベースをバックアップする場合、あらかじめ以下の2つの設定を有効にしておくことをお勧めします。

 ・制御ファイルおよびSPFILE (サーバーパラメータファイル)の自動バックアップ機能の有効化

 制御ファイルおよびSPFILE(サーバーパラメータファイル)の自動バックアップ機能を有効にしておくことをお勧めします。設定が有効な場合、データベースのバックアップ実行時やデータベースの構造が変更された場合に、制御ファイルと SPFILE が自動でバックアップされます。 以下のコマンドで、設定を有効にできます。

 

 

Enterprise Managerからも設定できます。

 ・増分バックアップのブロック・チェンジ・トラッキング機能の有効化(Enterprise Editionのみ)

 RMANで取得できる増分バックアップの取得時間を短縮できます。DB_CREATE_FILE_DEST初期化パラメータを設定した上で、以下のALTER文を実行することで有効になります。

 こちらも、Enterprise Managerから設定可能です。

 以下、上記2つの設定が有効になっているものとして説明を進めます。

 なお、11g R2からのアーキテクチャが変更により、スナップショット制御ファイルの出力先を全ノードからアクセスできるASM や共有ディスク上にする必要があります。 ローカルディスク等他ノードからアクセスできない箇所に配置されている場合、バックアップ時にエラーが発生する可能性があるのため、注意が必要です (デフォルト設定は "$ORACLE_HOME/dbs/snapcf_<host名>.f" になっています)。

 ※エラーサンプル

 現在のスナップショット制御ファイルの出力先の設定は、RMANのSHOW SNAPSHOT CONTROLFILE NAME コマンドで確認できます。

 出力先は、RMANのCONFIGURE SNAPSHOT CONTROLFILE NAME TOコマンドで設定できます。

バックアップ取得コマンド

 バックアップはRMANのBACKUP DATABASEコマンドを実行して取得します。 このコマンドを実行するだけで、バックアップすべきファイル(データファイル・制御ファイル・SPFILE)を自動的に認識して、バックアップされます。

 RMANを用いて取得したバックアップは、 RMANのLIST BACKUP コマンドで確認できます。

次のページ
2. RAC データベースの復旧

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
目指せリア充!コーソル流 RAC 活のススメ ~シングル卒業~連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

宮川 大地(ミヤガワ ダイチ)

株式会社 コーソル 
Oracleサービスグループ 
  2006年に独立系SIer入社。主に、Oracle DBを中心としたミドルウェアの構築、運用保守業務に従事した。お客様満足の追求や、後輩の指導育成などのリーダー業務にはやりがいを感じていたが、Orac...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/4702 2013/05/07 13:00

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング