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ビッグデータ活用へ積極的に取り組んでいる小売業者は6.9%に留まる――矢野経済研究所が調査 

2016/01/27 14:30

 矢野経済研究所は、2015年11月~12月に国内の小売業者を対象としてITやビッグデータに関する取り組み状況について調査を実施し、このほどその概要を発表した。

小売業者がデータ活用して実現したいのは「既存客の来店頻度向上」

 小売業者173社に、今後、データ活用をしたい業務領域を尋ねたところ、既存客の来店頻度向上が61.8%と最も多く、次にマーチャンダイジング(商品政策)が53.2%、3番目は客単価の向上で50.3%となっている。逆に、O2O(Online to Offline)が 11.0%、オムニチャネルの実現は15.6%と、将来的なデータ活用の課題に関しては、回答が少なかった。

小売業者におけるビッグデータの活用意向

 小売業におけるストック情報としては、まずPOSデータがある。POSデータは、顧客の囲い込みのために発行されたポイントカードやハウスのクレジットカードなどを発行する際に、顧客情報と紐づけられてきた。さらに、GPSなど各種センサデータ、ブログやSNSなどソーシャルメディアのデータなど非構造化データ等を含めたビッグデータの活用が、小売業においても今後求められていく。

 小売業者173社に、今後のビッグデータ活用に対する考えを聞いた結果は、図の通りとなった。全体では、積極的に取り組んでいるとする企業は6.9%であり、まだまだ取り組みが遅れていることが顕著になった。また、未だ取り組んではいないが、今後の重要課題であるととらえている企業は20.2%に留まった。

 逆に、課題ではあるが優先度は低いという企業は42.8%であり、取り組む予定はなしの28.9%と合わせる と、全体の7割以上が現状ではビッグデータの活用にさほど積極的ではないという結果になった。

 業態別に見ると、最も積極的にビッグデータの活用に取り組んでいるのは生協であるという結果になっている。2割弱の企業で積極的に取り組んでいると回答しており、今後の重要課題であるという認識も3割近くに達した。取り組む予定はなしが1割を下回っており、この結果を他の業態と比較すると、相対的に関心が高いと言える。生協には組合員の情報が正確にストックされていると考えられ、他の業態と比較して、顧客の顔が見えていることが分析のニーズを高めている可能性があると考える。

 百貨店については、今後の重要課題であるという回答比率が29.2%と最も高いものの、課題と認識しながら、課題ではあるが優先度は低いという企業の比率も50.0%と最も割合が高かった。また、最もネガ ティブな意見が多いのはスーパーマーケットとなっており、取扱い品目が近い生協と比較すると、その差が極めて大きいことは注目される。

図:小売業者の業態別ビッグデータの活用意向(作成:矢野経済研究所)  

 なお、詳細については矢野経済研究所が発行した「2015 年版 リテールソリューション市場レポート~ビッグデータソリューションの市場動向~」にまとめられている。

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著者プロフィール

  • EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)

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