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Security Online Day 2016 講演レポート (AD)

パスワード認証はもう限界?……工夫しだいではまだまだ使えます!

固定パスワードの安全かつ効率的な運用を可能にする「パスクリップ」

 固定パスワードを運用する際、「定期的にパスワードを変更する」「サイトごとに異なるパスワードを使う」といったルールをユーザーに強いると、覚えやすい(よって類推されやすい)単純な文字列のパスワードが使われるか、あるいは付箋紙にパスワードをメモしてすぐ見えるところに貼っておくといったような、杜撰な運用にどうしても陥りがちだ。  

 こうした課題を解決するためにパスロジが提供するのが、「パスクリップ」という無料ダウンロードのスマホアプリ。これは一言で言えば、パスワードを安全かつ効率よく管理するためのパスワード管理システムやパスワードリマインダーの一種だが、同社がPassLogicで培った独自技術の数々が生かされているという。

出所:パスロジ株式会社 Security Online Day 2016 講演資料より[クリックすると図が拡大します]

  具体的には、ユーザーはパスクリップを利用開始する際にPassLogicと同じくマス目の並びのパターンを指定する。そして、各システムのパスワードをパスクリップに登録していく。新しいパスワードを作る場合は、パスクリップに自動生成させてもよい。

 システムへのログイン時には、ユーザーはパスクリップ上でパスワードを参照する。その表示形式は、ビンゴカードに似せた5×5のマス目に、ダミーを含めた文字が表示される。ユーザー自身が決めた並びパターンに沿って文字を抜き出すと、正しいパスワードが判別できるという仕組みだ。パスクリップは認証を行うシステムやサイト、アプリケーションごとに異なるビンゴカードを表示する。そのため、ユーザーは一通りのマス目の並びを覚えておくだけで、結果的に異なるサイトやシステムごとに別々のパスワードを記憶・入力できるようになる。

 サイトごとのパスワードは基本的には固定パスワードだが、サイトと連携することで、パスワードを自動的に変更する機能も備えている。認証時に表示されるビンゴカード内の文字をシステムが定期的に、かつ自動的に変更することで、ユーザーは一貫して同じマス目の並びを指定していても、結果的には異なるパスワードに定期的に切り替わるようになる。この機能を、サイトやシステム側でパスワードを管理する仕組みと連動さることで、ユーザーに余計な負担を掛けることなく、パスワードを定期的に変更する運用が可能になる。  

 「パスワードを定期的に変更する運用は、ユーザーにもシステム管理者にも大きな負担を強います。しかしパスクリップならユーザーは毎回新たなパスワードを記憶し直す必要はなくなりますし、パスワードの定期的な変更をシステムが自動処理してくれるので、管理者もパスワード有効期限の管理やパスワード変更の依頼といった煩雑な作業から解放されます」(小川氏)

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ユーザーや管理者のユーザビリティを損なわないセキュリティ対策を

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この記事の著者

吉村 哲樹(ヨシムラ テツキ)

早稲田大学政治経済学部卒業後、メーカー系システムインテグレーターにてソフトウェア開発に従事。その後、外資系ソフトウェアベンダーでコンサルタント、IT系Webメディアで編集者を務めた後、現在はフリーライターとして活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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