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IT Initiative Day 2011 成長のためのデータマネジメント・統合・分析

  2011/04/21 19:23

 2011年2月24日に開催されたITイニシアティブデイ2011のテーマは「成長のためのデータマネジメント・統合・分析」。本セミナーは、資生堂の提箸眞賜氏による「資生堂のグローバル情報戦略と情報活用」と題する基調講演で幕が開いた。さらに日本テラデータの金井啓一氏がデータウェアハウスの今後の潮流について語り、締めくくりの特別講演は、DWH/BI分野にその黎明期から20年近く携わってきたアイエイエフコンサルティングの平井明夫氏がおこなった。

グローバルIT戦略を推進する資生堂のONE MODELプロジェクト

株式会社資生堂 情報企画部 提箸眞賜 氏
株式会社資生堂 情報企画部 提箸眞賜 氏

 資生堂は現在、日本起源のアジアを代表するグローバルプレーヤーを目指して、業務改革を行っている。2010年3月期に37%だった海外売上を、2017年度には50%にまで持ってく方針だ。そこで改革のドライバーとなるのがITであり、グローバルIT戦略を推進するためプロジェクトONE MODELが立ち上げられた。構築するのは、経営指標の「見える化」や業務の「標準化」を可能にする、統一システムだ。

 資生堂のIT戦略を実現するためのポイントとして提箸氏が挙げたのは以下の7つ。5年程度のスパンで見たシステム基盤提供の優先順位づけ。グローバルなITマネジメントの実現。投資水準と資源配分の考え方の見直し。投資効果を管理するスキームの実現。グローバルソーシング戦略。エンタープライズアーキテクチャー方法論を用いた標準化。グローバルで活躍できる人材の確保と育成。

 その中でグローバルなITマネジメントの実現面では、まず統本社内のグローバルIT管理機能と国内IT管理機能を分離し、グローバル管理の役割を明確化した。将来的には地域ごとのITセンターを作る。提箸氏は「形から入ると組織の無用な肥大化を招く恐れがある。そこでまず我々が機能をどう作るかに専念している」とポイントを語る。

 投資水準と資源配分の考え方の見直しでは、情報化投資・費用を売上の一定比率無いに抑制することを約束し、3~4年スパンの投資ガイドラインを各事業部、関係会社に提示した。投資管理スキーム実現では、定性・定量の二面による評価にした。定量評価は出しやすいが、大きなプロジェクトになると定性面が大きなファクターになる。経済産業省による投資評価のガイドラインの作り方を参考にした。グローバル人材の確保は難題で、事業部の人員を情報部門に入れ、現場を知っている人を長期的な計画で育成している。

グローバル標準を定め、国ごとにローカル要件を取り込む

 資生堂のグローバル ONE MODELプロジェクトの第1フェーズでは、国内の新基幹システムが2007~2008年にSAPで構築され、BIによる分析系も導入されている。現在、標準モデルを海外に展開する第2フェーズに入っている。

 ONE MODELでは各社共通の業務プロセスを規定し、パイロット導入により検証した上で、各社に展開している。国ごとの法令対応や最低限の各社要件を、ローカル要件として取り込む。システムを維持管理する組織、機能も作り上げた。維持管理の機能としては業務プロセス、データ標準、アプリケーション保守からヘルプデスクまで、6つの大きな機能を管理すると宣言している。

 プロジェクト開始前、資生堂には435のマーケティングの仕組みがあったが、BIの仕組みを使うことにより143に縮減している。「一番変わったのは、以前はユーザー層で分かれていたシステムを、すべてのユーザーが同じ仕組みを見て使うという考え方に統一したこと」(提箸氏)。

 最後に提箸氏は「グローバル最適の実現は、ITだけでは達成できない。ITと業務プロセス、経営が一緒になってレベルを上げていくことが必須になる。これは終わりのない戦いだと考えている」と述べ、基調講演を締めくくった。

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著者プロフィール

  • EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)

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