アクセンチュアは10月21日、AI Hubプラットフォームの特徴を活かした業務適用型AIサービス「AI Poweredサービス」を拡充し、新たに6つのサービスを追加したことを発表した。
同社は、「Digital is Everywhere(デジタルはもはや当たり前)」という考えのもと、企業でのAI活用を支援してきた。同社ビジネス コンサルティング本部 AIグループ日本統括 マネジング・ディレクターの保科学世氏は、「2020年の時価総額ランキングのトップ10のうち、8社がAIの開発・活用企業」であることを指摘し、「DIGITAL IS EVERYWHEREから AI IS EVERYWHEREへ」というテーマを掲げた。
保科氏は、「個別のAIエンジンは試してみたけれど、実際の業務に組み入れられないという企業が多い」と述べ、1)顧客体験・業務体験を踏まえたサービス設計ができない、2)実業務に適したAI技術・プレイヤーを選定できていない、3)周辺機能も含めたシステム全体像が描けていない、という「3つの壁」を指摘。この問題解決のために、複数のAIエンジンから最適なものを組合せ、人間のオペレーターとの協調を可能にする「AI Hubプラットフォーム」を提供してきたという。
このプラットフォーム上に提供されているものが、「AI POWEREDサービス」である。2019年6月から、「AI Poweredコンタクトセンター」、「AI Poweredバックオフィス」、「AI Poweredコンシェルジュ」、「AI Powered SCM(サプライチェーン・マネジメント)」の4つのサービスが提供されてきたが、今回、新たに、以下の6つのサービスが追加された。
打ち手を提示する「AI Powered マネジメントコックピット」
発表では「AI Powered マネジメントコックピット」のデモがおこなわれ、客観的な予測や推奨シナリオをベースに、AIが計画の修正オプションを提案し、修正後のKPIインパクトをシミュレーションする様子が紹介された。様々なデータを分析し、当月の経営状況から、目標との解離やリスクを精査し、打ち手を提案する。たとえば「サプライヤーとの発注調整」「外部リソース利用」などだ。これらは「単なるKPI表示では無く、実行プランを提示するもの」(保科氏)だという。
アクセンチュアは、AIに関するサービスを「製品提供ではなく、業務設計や関連システムの見直しまで含んだ施策を提案し、経営へのコミットメントを含んだサービスを展開していく」という。