日本オラクルは6月7日、ファンケルが、顧客データ利活用を促進するデータウェアハウス基盤を「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」で刷新したと発表した。
ファンケルは、2021年2月にOCI採用を決定し、「Oracle Exadata」をOCI上で提供される「Oracle Exadata Database Service」へ、「Oracle Business Intelligence」をOCI上に構築した「Oracle Analytics Server」へ移行開始した。同社は、日本オラクルのコンサルティング・サービス部門の支援のもと、アセスメント、クラウド環境構築、データの段階的な移行を行い、2021年9月にデータウェアハウス基盤のクラウド移行を完了し、稼働している。
また、OCIへの移行は実質1日にも満たないシステム停止時間で行われ、業務影響がないスムーズなクラウド移行を実現したという。運用面においても、夜間のバッチ処理が約2時間短縮され、営業開始時間までに終了しないという課題を解消。このほか、OCIコンソールから容易に、瞬時にデータベースの拡張やコンピュート・リソースの伸縮が行えるため、繁忙期の基幹システムからのデータの取り込み増加にも柔軟に対処し、継続的なデータ量の増加にも対応が可能だという。
今後、ファンケルではCX(カスタマーエクスペリエンス)の向上や販売チャネルの拡大、業務部門の働き方改革推進などの戦略的なツールとして、このデータウェアハウス基盤を活用していく。OCIで提供されるAIやAutoMLを活用し、データウェアハウス基盤をさらに進化させていく計画だとしている。
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