今回本格稼働したのは、損保ジャパンの保険システムなどの開発を実施している中国・大連のシステム開発センターや国内開発拠点のシンクライアントシステム(ブレードPC合計約600台)。
本システムでは、開発者のシンクライアント端末からブレードPCへの接続が管理サーバで一元的に管理されるため、一つのシンクライアント端末でホストサーバ環境とブレードPC環境を自由に切り替え、開発業務を行うことが可能。また、専用ソフトを多く使用し高度な開発を行うユーザーには、そのユーザー専用のブレードPCを使う「静的割当」、一般開発を行うユーザーには、使いたいときに自分のデータをサーバから読み込んでブレードPCを使う「動的割当」ができるなど、業務や利用形態に応じてブレードPCの利用方法を選択することができる。ブレードPCのリソースを共有化するなど導入コストの削減ができるほか、開発者の異動など入れ替わりにも柔軟な対応が可能だ。
システム運用面においては、ソフトウェアのアップデート設定などを拠点ごとに担当者を置いて個別に実施する必要がなくなり、電算室の中でまとめて実施することができる。これにより、サポートなどにかかる管理コストの低減などが見込める。
損保ジャパンは、これまでも業務品質やサービス向上のため、2008年11月、中国・大連にシステム開発センターを開設するなど、開発体制を強化してきたという。