2004年度より毎年開催されている「セキュリティキャンプ(セキュリティ&プログラミングキャンプ)」。IT人材の早期発掘・育成という目的のもと、今年も全国から選抜された学生たちが幕張の財団法人海外職業訓練協会(OVTA)に集合。4泊5日の合宿形式で、情報セキュリティおよびプログラミングの知識と技術を徹底的に学ぶ。
昨年より新設されたプログラミングコースでは、カリキュラムを改め、「OS自作組」「言語組」「Linux組」の3班にわかれての講義となる。合宿を通じて、オープンソースソフトウェアとの付き合い方やプログラミング言語の正しい理解、基盤システムを作ることの楽しさ、コードリーディングやデバッグの正しい方法、オペレーティングシステムやソフトウェアを作るためのソフトウェアについての理解を深める。
一方のセキュリティコースでは、サーバーセキュリティ、セキュアなWebプログラミング、セキュアなネットワークの構築、パケットやハードディスクの解析、無線LANや暗号化などについて、実習を中心にセキュリティ技術の研修を行うとともに、モラル面や法律面などの実習を通じ、さまざまな側面からセキュリティを学ぶことで、社会におけるセキュリティ業務の位置付けを知ることができるカリキュラムとなっている。
セキュリティコース参加者、プログラミングコース参加者間のコミュニケーションも目的のひとつ。両コース共通の基本科目や、交流会などが設けられている。
また、今年から新たに追加されたのが開講式前の「ランチミーティング」。到着したばかりの学生たちの緊張を解きほぐすべく、チューター、講師陣らが場を盛り上げた。
13日午後の開講式で、実行委員長の三輪信雄氏は、「勉強だけなら家でもできる。なぜ、この場所に集まったのかといえば、新しい仲間を作るため。学生同士だけではなく、講師やチューターも含め、マトリックスな人脈を作ってほしい」と挨拶。また、「普段のコミュニケーションはギブ&テイク。でも、このキャンプでは教えて君上等。すごいやつを見つけたらなんでも聞くといい」と、キャンプ独特の交流術もアドバイスした。
開講式終了後は、事務局オリエンテーションに、全員受講の両コース共通基本科目、さらに夜には交流企画と初日から盛りだくさんの内容となっている。恒例の企業見学会、特別講義なども例年通り行われる予定。