日鉄ソリューションズ(以下、NSSOL)は、日新火災海上保険(以下、日新火災)、日新火災情報システム(以下、NISK)とともに、日新火災の基幹システムにおけるモダナイゼーションプロジェクトを開始し、その第1弾として、「労災あんしん保険」システムの代理店直接契約業務のオープン化を実行し、2023年7月から業務利用を開始したと発表した。
今回のモダナイゼーションの対象となる基幹システムは、メインフレーム上にCOBOLを用いて構築され、1988年12月に業務利用を開始。13システム/約1220万ステップ(COBOL、アセンブラなど)で構成され、利用開始以降、改修・改良が重ねられてきたという。
一方、この基幹システムは商品間のプログラムが密結合であったことから、商品開発を柔軟に進めることが難しい状況だったとのこと。また、レガシーシステムを扱う人材の枯渇・ホスト資材の価格高騰リスクや、オープン系システムの増加にともなう開発費・保守運用費の二重コスト・負荷増大といった課題も抱えていたため、現行メインフレームからの脱却および新たなオープン系基幹システムの構築を見据え、基幹システムのモダナイゼーションプロジェクトが始動したとしている。
同プロジェクトは、日新火災、NISK、NSSOLの有識者も含めた検討チームによる計画構想が2019年から行われ、完遂まで10年以上の期間を見込んでいる。同プロジェクトの成果第1弾となる労災あんしん保険システムは、2021年3月から開始され、工数にして350人月超、実期間として2年超の期間を経て完成に至ったという。
NSSOLは今後、労災あんしん保険システムのプロジェクトで得た知見・リソースを有効活用し、自動車保険、火災保険、新種保険などの対応も進めていく。また、進め方やシステムの改善を続け、NISKとともに日新火災のモダナイゼーションの最短、最適な推進を実現していくとしている。
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