戸田建設は、Serverless Operationsの技術支援の元、生成AIを活用した自動議事録作成ツール「Make-Minutes」を開発した。
同ツールはブラウザベースのウェブアプリケーションで、音声ファイルをアップロードすると音声認識AIが自動的に文字起こしを行い、その内容をLLMが整理、要約してテキストファイルの議事録として出力。議事録の内容は、議題ごとに議論の内容をサマリーしたものと、決定事項、それにともなう次のアクションも記述するという。
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要約に利用している生成AIについて、GPT-4oはOpenAI APIを、その他のモデルについてはAWS Bedrockを経由。音声認識モデルは、Amazon TranscribeかWhisperを選択できるようになっているとのことだ。
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要約の際には、会議の内容や性質に合わせたプロンプトをテンプレートとして複数用意しており、利用者が選択できるという。デフォルトでは汎用的なテンプレートになっているが、必要に応じて専用のテンプレートも利用可能。また、ユーザーが自分でプロンプトを組むことも可能だとしている。
また、カスタムボキャブラリー辞書という機能も搭載。建築・土木の専門用語や社内用語などを辞書ファイルとして設定することで、音声認識の精度を高められるとのことだ。
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現在、戸田建設ではMake-Minutes以外に、BIM(Building Information Modeling)のデータを活用した建築パースに生成AIを活用する取り組みも行っているという。具体的には、同データにより、建物の完成予想図である建築パースを、画像生成AIであるStable Diffusionを使って描く試みを進めているとのことだ。
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