量子総合研究所は、金融庁方針に準拠したPQC移行支援サービスと実証基盤「ENIQMA」を発表した。量子時代の暗号リスクに対応し、金融機関の段階的移行を支援すると述べている。
サービス概要:PQC移行を「意思決定プロセス」として提供
同サービスは、以下の5ステップで構成されるという。
- 現状分析(暗号資産の可視化)
- 優先順位付け
- リスク評価
- 推奨策の策定
- レポート作成
特徴は以下のとおり。
- クリプト・インベントリによる網羅的把握
- 影響度ベースの優先順位設計
- 段階移行(PoC → 展開)
- 経営判断に直結するレポーティング
ENIQMA(エニクマ):量子時代の実証・運用基盤


ENIQMAは、PQC移行を実環境で検証・運用可能とする基盤だとしている。主な機能は以下のとおり。
- PQCと従来暗号のハイブリッドTLS
- API/IoT対応通信
- 暗号資産の可視化・監査
- 移行ロードマップ設計支援
設計思想は以下のとおり。
- 暗号方式を固定しない(クリプト・アジリティ)
- 段階移行前提のアーキテクチャ
- PoCから本番まで一貫対応
独自ハイブリッド暗号:現実解としての戦略
完全移行が非現実的である現状に対し、量子総合研究所は以下を採用するとしている。
- 従来暗号 × PQC の併用
- TLSレイヤーでの段階導入
- 既存システムとの互換性確保
これにより、移行リスクとコストを抑えつつ、耐量子性を確保するとのことだ。
対象領域
- 金融機関(規制対応)
- 社会基盤事業者
- 政府・防衛関連
- 長期機密データ保有企業
今後の展開
- 大規模PoCの推進
- クラウド基盤での展開
- 国際標準(NIST等)との整合強化
- 業界横断的な移行モデルの確立
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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